11月の日本旅程5日目(福岡県3日目 食事編)
(11月19日 金曜日)
目次
1、元祖瓦そば「たかせ」
門司港に到着してすぐに、門司港レトロ 海峡プラザ 西館2階にある元祖瓦そば「たかせ」で瓦そば明太茶漬けセット(税込1,760円)を食べました。瓦そばは山口県下関市の御当地グルメです。下関市川棚温泉で旅館を経営していた高瀬慎一氏が1962年に宿泊者向けの料理として提供したことが瓦そばの始まりです。その後、瓦そばは川棚温泉の名物料理となり、下関市のみならず山口県全体でも提供されています。
高瀬慎一氏は西南戦争(1877年)において、兵士たちが長い野戦の合間に瓦を用いて野草、肉などを焼いて食べたという古老の話に発想を得て、瓦そばを開発しました。瓦そばは茶そばの上に牛肉、錦糸卵、海苔、もみじおろし、レモンを載せて提供されます。
瓦そばの食べ方は以下の通りです。①まず具と茶そばをつゆにつけて食べます、②その後、レモンともみじおろしを入れて食べます、③最後に熱い瓦でぱりぱりになった茶そばを食べます。
私は瓦そばを初めて食べましたが、おいしい蕎麦でした。カーブを描いた瓦の上の具を落とすことなく食べることが難しく、食べること自体がある種のイベントになるという楽しい蕎麦だと思います。
私がどうして門司港で瓦そばを食べたかというと、山口県下関市の御当地グルメだからです。門司港と下関市は関門橋や関門トンネルで繋がる近隣の街です。門司港駅と下関駅は電車でも自動車でも20分しかかかりません。門司駅と下関駅では電車でわずか6分です。このように、門司港と下関は地理的にも経済的にも密接につながっており、下関の御当地グルメは門司港の御当地グルメと言っても過言ではありません。
私が食べた瓦そば明太茶漬けセットの明太茶漬けは正真正銘福岡県の御当地グルメです。農林水産省は福岡県の「御当地人気料理特選」に辛子明太子を選んでいます。辛子明太子は全国的に販売されており、東京でも食べられるのですが、念のため福岡県でも食べてみました。想像通り、普通に美味しい辛子明太子でした。
2、MOJIKO BEER
2日前にもBLOGに書いたことの繰り返しになりますが、門司港レトロ展望室ではクラフトビール「MOJIKO BEER」を飲めます。関門海峡を見ながら、クラフトビールを飲むのは最高でした。私が飲んだ「MOJIKO BEER」ヴァイツェンは全国地ビール品質審査会の最優秀賞を2回受賞しました。美味しいビールでした。
門司港ビールの残念なところは門司区で製造しているにもかかわらず、生ビールを提供する店が門司区にはないことです。以前は門司港ビールの店が門司港にあったようですが2020年9月に閉店してしまい、現在は小倉北区のみでの営業となっています。門司港は観光業で経済が成立しているため、COVID-19の影響が大きかったと思われます。いつか門司港で店舗を復活して欲しいものです。
3、大平山(だいへいざん) 門司港本店
門司港レトロを散歩している時に、偶然見つけたラーメン店が「大平山 門司港本店」です。「大平山(だいへいざん)」には地元客がどんどん入店していましたし、店の入り口の横には10人程度入れる待合室も作られていました。これは人気店に間違いないと思い、入店しました。
結果、大当たりでした。私が注文したのは大平山ラーメン(税込800円)でした。しょうゆ豚骨味のラーメンで、私の人生史上トップ5に入る美味しさでした。もしかすると人生で一番美味しいと思ったラーメンだったかもしれません。スープは醤油味と豚骨味が絶妙のバランスで、最初からかけられた胡椒が実にスープに合っていました。表現しづらい奥深い味でした。また、麺自体もとても美味しかったです。スープとよく合いそれが相乗効果を生んでいました。チャーシューや味玉、メンマも絶妙な味付けでした。このラーメンは永遠に食べ続けられるのではないかと思うくらい美味しかったです。
博多ラーメンや久留米ラーメンと違い、替玉はありませんでした。替玉を入れるとどうしても麺とスープのバランスが崩れるので、替玉を置いていない「大平山」の方針には大賛成です。
「大平山」でラーメンを食べるために、門司港を再訪したいと思えるくらいの美味しい店に巡り合えて幸せでした。門司港を訪問する方には是非、行っていただきたいラーメン店です。
4、鹿児島ハイボール
小倉駅から博多駅へ向かう新幹線の車中で「鹿児島ハイボール」を飲みました。「鹿児島ハイボール」は2015年に販売された乙類焼酎「宝山」を使用したハイボールです。株式会社味香り戦略研究所が「宝山」を生産する鹿児島の西酒造と協力して開発販売しました。とてもまろやかな味で私は大好きなハイボールです。
なお、「缶チューハイ」は甲類焼酎やウォッカ、スピリッツを使ったものが中心です。一方、乙類焼酎を使った商品はほとんどなく、「鹿児島ハイボール」はとても珍しい商品となります。乙類焼酎は単式蒸溜によるアルコール度数45%以下の焼酎で、原料となる米、芋、麦、蕎麦などの風味や味わいが楽しめます。一方、甲類焼酎は連続蒸溜によるアルコール度数36%未満の焼酎で、無色透明で値段も安めです。
5、大衆割烹 ひかり
博多駅に到着し、博多駅筑紫口徒歩1分の「大衆割烹 ひかり」へ行きました。「ひかり」は老舗の人気居酒屋で18時以降には満席となり、多くの人が入店を断られていました。
私が注文したのは、ゴマ鯖、三彩盛(刺し身三種盛)、ヤリイカ刺身、クエ刺身、カナトフグの唐揚げ、がめ煮、でした。
ゴマ鯖、三彩盛(刺し身三種盛)のヒラメ、カンパチ、マグロ赤身、カナトフグの唐揚げが絶品でした。クエ刺身は脂のノリが不十分でした。クエは福岡県ではアラとも呼ばれる高級魚です。旬は1,2月の真冬です。やはり、旬の魚介類を食べないといけないですね。
ヤリイカ(旬:4~11月)とカナトフグ(旬:8~12月)は全国漁業協同組合連合会が福岡県の「PRIDE FISH」に選んでいます。カナトフグについては、12月10日のBLOGでもご紹介したように、シロサバフグとも呼ばれます。トラフグと比べて値段も手頃なため、福岡県では人々に愛されてきました。
がめ煮は「筑前煮」とも呼ばれる福岡県の郷土料理です。農林水産省の「郷土料理百選」に選ばれています。
「大衆割烹 ひかり」は人気店だけあって、ほとんどの食事が美味しく大満足で店を出ました。活気がある店で駅からも近い便利な場所にあるので、お勧めの店です。
(注:文中に掲載している交通機関の出発・到着時間や運賃、入場料、食事の料金などはBLOG執筆時のものです。今後変更する可能性がありますので、旅行に行く際にご自身でご確認ください。)