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11月の日本旅程6日目(福岡県4日目)

11月の日本旅程6日目(福岡県4日目)

(11月20日 土曜日)

 

目次

1、筥崎宮

2、東長寺

3、櫛田神社

4、南蔵院

5、博多千年門

6、承天寺

7、妙楽寺

8、聖福寺

9、楽水園

10、住吉神社

 

1、筥崎宮

長崎、福岡旅行の最終日(6日目)は博多周辺の神社仏閣などを回りました。最初に筥崎宮へ行きました。私が利用した公共交通機関は以下の通りです。

駅前一丁目8:16発 西鉄バス 9 箱崎三丁目行 箱崎8:31着 運賃240円

箱崎バス停から筥崎宮は徒歩2分程度です。

筥崎宮は宇佐神宮(大分県)、石清水八幡宮(京都府)とともに日本三大八幡宮です。また、筥崎宮の楼門は鹿島神宮(茨城県)、阿蘇神社(熊本県)とともに日本三大楼門と言われています。

筥崎宮

筥崎宮の創建時期は不明ですが、921年に醍醐天皇が「敵国降伏」の宸筆(しんぴつ)を下賜され、この地に壮麗な御社殿を建立したとされています。楼門に掲げられる「敵国降伏」の扁額の文字は亀山上皇の御宸筆(1274年)を謹写拡大したものです。

筥崎宮

楼門は小早川隆景により1594年に建立されました。筥崎宮の楼門も私が前日に訪問した香椎宮の楼門と同様、禅宗仏教寺院の楼門のような雰囲気があります。禅宗を手厚く保護した亀山上皇の影響なのか、武将小早川隆景の影響なのかは分かりません。なお、小早川隆景は1591年に太宰府天満宮の本殿も再建しています。

筥崎宮本殿は1274年の元寇により炎上消失しています。先述の亀山上皇の御宸筆は社殿の再興にあたり納められたものです。亀山上皇の院政中に2度の元寇(1274年、1281年)がありました。日本史上最大級の国難を乗り越えた亀山上皇は「難関突破」の象徴として今でも筥崎宮に巨大な亀山上皇像(6.1m)が鎮座されています。筥崎宮も厄除・勝運の神として、足利尊氏、豊臣秀吉など多くの武将が参拝しました。筥崎宮は元寇を最も感じることができる場所と言えるでしょう。

亀山上皇像

本殿・拝殿、楼門、一之鳥居、千利休の石燈籠は国の重要文化財です。一之鳥居は1609年に藩主黒田長政が建立しました。なお、本殿・拝殿、千利休の石燈籠は楼門の端から少しだけ見えるだけです。

一之鳥居

 

2、東長寺

筥崎宮からバスで東長寺に行きました。私が利用したバスは以下の通りです。

箱崎一丁目9:09発 JR九州バス 博多駅行き 祇園9:22着 運賃230円

東長寺は弘法大師(空海)が日本で最初に創建した寺院です。2階の大仏殿には木造座像では日本最大級の大きさを誇る福岡大仏(高さ10.8m)があります。しかし、大規模修繕中できちんとした大仏の姿を見ることはできませんでした。また、写真撮影は禁止されています。

ご本尊は国の重要文化財である千手観音菩薩像です。毎年3月21日にしか公開されていません。ただし、大仏殿の横の部屋では十一面観音菩薩像を見学することができます。南北朝時代(1337年 – 1392年)に作られたものです。

菩薩像

六角堂は1842年に建立されました。福岡市の文化財です。

六角堂

五重塔は2011年に建立されました。釘を使用しない伝統工法で建てられています。

五重塔

 

3、櫛田神社

東長寺から徒歩5分ほどの場所にある櫛田神社へ行きました。博多祇園山笠(7月)が奉納される神社です。飾り山笠が常設されています。10月には博多おくんちが行われます。5月の博多松囃子(博多どんたく)一行も櫛田神社から出発するしきたりになっています。つまり、全国的に有名な福岡の祭りの多くに櫛田神社が関係しています。

櫛田神社

博多祇園山笠行事は国の重要無形文化財ユネスコ無形文化遺産に登録されています。ただ、不思議なことに櫛田神社には国登録の有形文化財がありません。

櫛田神社

櫛田神社

 

4、南蔵院

昼食を食べた後、南蔵院へ電車で行きました。私が利用した電車は以下の通りです。

博多駅11:30発 JR福北ゆたか線快速 直方行 城戸南蔵院前駅11:53着 運賃380円

南蔵院は篠栗(ささぐり)四国霊場の総本寺で高野山真言宗の別格本山です。篠栗四国霊場は福岡県糟屋郡篠栗町にある88か所の霊場です。南蔵院が位置する篠栗町は博多駅からわずか20分強の場所にあるにもかかわらず、緑豊かな山中にあります。

南蔵院で最も有名なのが釈迦涅槃像でしょう。私も釈迦涅槃像を目当てに南蔵院に行きました。ブロンズ製では世界最大級(全長41m)となります。大きすぎて、全体像は広角レンズを使用しないと写真撮影できません。

釈迦涅槃像

釈迦涅槃像

1995年5月に完成しました。南蔵院のホームページによると同年6月、南蔵院の住職がジャンボ宝くじで1等前後賞1億3千万円に当選し、釈迦涅槃像のご利益と話題になったようです。

南蔵院の境内には大不動明王や毘沙門天など多くの仏像があり、歩くだけでも楽しい境内です。

南蔵院

南蔵院

南蔵院参拝の注意点は肌の露出の多い服装(ホットパンツ、極端なミニスカート、キャミソール等)での来訪が禁止されていることです。今は冬なので、問題ないかと思いますが、暑い季節になると要注意です。露出を隠せる布をJR城戸南蔵院前駅内売店で貸出しているようです。

 

5、博多千年門

南蔵院から博多駅に戻り、博多市内の神社仏閣などを回りました。私が博多駅まで利用した電車は以下の通りです。

城戸南蔵院前駅12:35発 JR福北ゆたか線 博多行 博多駅12:59着 運賃
380円

まず、博多駅から徒歩5分強の場所にある博多千年門(はかたせんねんのもん)へ行きました。博多千年門は博多の寺社町エリアの入口となる門です。博多千年門をくぐれば、承天寺通りに入ります。

博多千年門

 

6、承天寺

承天寺は1242年に聖一国師により創建されました。禅宗の一派である臨済宗東福寺派の寺です。本堂の前には立派な石庭があります。

承天寺

また、承天寺は博多祗園山笠、うどん、そば、饅頭、博多織などの数々の行事、品々の発祥の地でもあります。博多祇園山笠は1241年、博多に疫病が流行した時に聖一国師が病魔を退散させた事に由来すると言われています。また、聖一国師は宋から帰国した際に水車による製粉技術を持ち帰り、うどん・そばの作り方を日本に広めました。

承天寺

 

7、妙楽寺

承天寺から歩いてすぐの場所にある妙楽寺は禅宗の一派である臨済宗大徳寺派の寺院です。1316年に月堂宗規により創建されました。

妙楽寺

元々、妙楽寺は博多湾岸にあり、中国との貿易に重要な役割を果たしていました。妙楽寺は「ういろう」発祥の地です。中国から妙楽寺に亡命してきた医者の陳宗敬の一族が作っていた万能薬の口直しに米粉で作った菓子を添えて出していました。この菓子を製造方法を受け継いだ小田原外郎家が「外郎(ういろう)」という名で売り出したのが「ういろう」の始まりのようです。なお、「ういろう」が名古屋の名物になった理由はよくわかりません。

妙楽寺

妙楽寺には立派な博多塀(はかたべい)がありました。博多塀は戦国時代の戦乱で廃墟なっていた博多の町を豊臣秀吉が復興する際に、焼け石や焼け瓦などをつかった土塀を作ったのが始まりです。意匠面でも優れていると思います。

博多塀

 

8、聖福寺

妙楽寺から歩いてすぐの聖福寺に行きました。聖福寺は1195年に栄西禅師(ようさいぜんじ)が創建した日本で最初の禅寺(臨済宗妙心寺派)です。境内は国の史跡に指定されています。聖福寺の土地は鎌倉幕府将軍の源頼朝が寄贈したものです。

総門や勅使門の間には長い博多塀があります。私が博多の中で見た博多塀で最も素晴らしいものでした。

聖福寺

聖福寺

聖福寺

山門は1911年に再建されました。禅寺らしい立派な山門です。

聖福寺

聖福寺

仏殿は2014年に増築を行ったため、とても綺麗です。過去仏「阿弥陀如来」、現世仏「釈迦如来」、未来仏「弥勒如来」を新たに造立し安置しています。三世仏もとても綺麗です。

聖福寺

聖福寺

聖福寺境内は博多という大都会の真ん中にあるとは思えないくらい静寂な空間でとても落ち着けました。

 

9、楽水園

聖福寺から徒歩15分程度の場所にある楽水園へ行きました。楽水園は池泉廻遊式(ちせんかいゆうしき)日本庭園です。1906年に博多商人の下澤善右衛門親正が住吉別荘を建てた跡地です。

楽水園

楽水園は良く言えば、コンパクトにまとまっている庭園、悪く言えば小さすぎる庭園です。庭園を一周するのに3分程度しかかかりません。土曜日と言うこともあり、多くの人でにぎわっていました。

楽水園

入場料:大人100円、小人50円

 

10、住吉神社

楽水園から徒歩すぐの場所にある住吉神社に行きました。航海守護神の住吉三神を祀る神社です。住吉神社の正確な創建年次は不明ですが、住吉神社のホームページには「1800年以上」の歴史があるとされています。「続日本記」(797年完成)にも住吉神社の記述があることから古い神社であることは間違いありません。大阪の住吉大社、下関の住吉神社とともに「三大住吉」の1つです。

住吉神社

本殿は国の重要文化財です。

住吉神社

住吉神社訪問後、早めの夕食を食べてから飛行機に乗って、東京に戻りました。長崎県、福岡県とも何度か行ったことがありましたが、今回、新たな発見が多い旅となりました。特に、福岡県宗像市への旅は印象に残るものとなりました。

 

 

(注:文中に掲載している交通機関の出発・到着時間や運賃、入場料、食事の料金などはBLOG執筆時のものです。今後変更する可能性がありますので、旅行に行く際にご自身でご確認ください。)

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