1月に旬を迎える魚介類②
引き続き、1月に旬を迎える魚介類の上位にランクされる都道府県をご紹介します。なお、旬は天候変動による水揚げ状況により、地域によっても、年によっても異なる可能性があるため、あくまでも参考データとして考えてください。
1月に旬を迎える魚介類の日本全体と1位-3位の結果はこちらとなります。
目次
1、4位島根県
1月に旬を迎える魚介類の種類・漁獲量が多い都道府県は4位が島根県(7種類の魚介類)でした。
島根県では、以下の7種類が1月に旬を迎える魚介類となります。
魚類
鮟鱇(あんこう)、鰈(かれい)、鰆(さわら)、鰤(ぶり)、ほうぼう
貝類
蜆(しじみ)
その他魚介類
ずわいがに
島根県の蜆(しじみ)の生産量は日本1位です。なお、2位は青森県、3位は茨城県です。蜆は河口や汽水湖(多少の塩分を含む湖)に生息しています。宍道湖(しんじこ)は島根県での蜆生産の中心であり、蜆の日本最大の産地(日本全体の約3割)です。宍道湖は日本で7番目に大きな湖ですが、汽水湖としては日本で3番目の大きさです。なお、汽水湖における面積の広さの1位はサロマ湖、2位は中海(なかうみ)です。
宍道湖の隣に位置し、島根県と鳥取県にまたがる中海でも蜆は獲れていたが、水質環境が変化し、大幅に減少しました。宍道湖でも蜆の漁獲量を限定するなど、蜆の保護を進めています。
2、5位岩手県(石川県と同数)
1月に旬を迎える魚介類の種類・漁獲量が多い都道府県は5位が岩手県(5種類の魚介類)でした。
岩手県では、以下の5種類が1月に旬を迎える魚介類となります。
魚類
きんき(きちじ)、鮫、鱈(たら)、鰤(ぶり)
貝類
牡蠣
以前ご紹介しましたが、全国漁業協同組合連合会は岩手県の秋の「PRIDE FISH」に、「岩手の秋さけ(いくら)」(旬:9月-1月)を選んでいます。「岩手の秋さけ(いくら)」は1月も食べることができます。
なお、冬の「PRIDE FISH」には「岩手のあわび」が選ばれましたが、旬は11-12月となっています。残念ながら、資源保護のために1-2月はあわびの自主的な禁漁期間です。ちなみに、岩手県のあわびの生産量は日本1位です。2位は宮城県、3位は千葉県です。
3、5位石川県(岩手県と同数)
1月に旬を迎える魚介類の種類・漁獲量が多い都道府県は5位が石川県(5種類の魚介類)でした。
石川県では、以下の5種類が1月に旬を迎える魚介類となります。
魚類
鰆(さわら)、鱈(たら)、河豚
その他魚介類
甘海老、ヤリイカ
以前、ご紹介しましたが、全国漁業協同組合連合会は、石川県の冬の「PRIDE FISH」に、「いしかわの寒鱈」(旬:11-2月)と、「天然能登寒ぶり」(旬:12-2月)、「加能ガニ」(旬:11-3月)を選んでいます。もちろん、1月もこれらの「PRIDE FISH」をおいしく食べることができます。
石川県で獲れる魚種の豊富さは全国トップクラスです。主要魚介類だけでも100種類以上になります。これは、石川県が加賀海域、能登外浦海域、能登内浦海域、七尾湾と底質・地形の異なる4海域を有していることが主因と考えられます。暖流と寒流が交わる海域のため暖・寒流系両方の魚が回遊します。
こうした豊富な魚介類と外食好きの県民性が合わさり、総務省の「家計調査」では、石川県金沢市の一人当たり寿司外食費が日本で2位(2020年)となっています。なお、1位は高知市、3位は静岡市です。