Site Overlay

5月の日本旅程2日目(熊本県 食事編)

5月の日本旅程2日目(熊本県 食事編)

(5月18日 水曜日)

 

目次

1、人吉旅館

2、より藤

3、錦寿司

 

1、人吉旅館

5月18日の朝食は宿泊の「人吉旅館」でいただきました。私は温泉旅館の朝食が大好きです。朝食なのに、多くの種類のおかずを食べられるのは最高です。また、多くの種類のおかずを入れた小鉢の彩りも綺麗です。

人吉旅館

「人吉旅館」の朝食は今まで食べた温泉旅館の朝食の中でもトップクラスの美味しさでした。鮎の干物は初めて食べました。「人吉旅館」の横を流れる球磨川は美味しい鮎が獲れることで有名です。鮎漁の解禁日は6月1日なので、今回は鮎の干物しか食べられなかったのは残念です。次回、鮎漁が行われている時期に人吉を再訪したいと思いました。

鮎の干物

「人吉旅館」の朝食の食事会場を出ると綺麗な花が生けられていました。「人吉旅館」の雰囲気に合った生花でうれしくなりました。

人吉旅館

「人吉旅館」は素晴らしい旅館で、女将や女性従業員のサービスも気持ちが良いものでした。不満は男性従業員の愛想が悪いことでした。「頑固で妥協しない男性的な性質」という「肥後もっこす」気質なので仕方ないかもしれません。しかし、女性たちのサービスが最高なので、落差が激しく感じました。これも地方旅行の良さと考えたほうがいいのかもしれません。

 

2、より藤

八代市に到着し、八代駅前の「より藤」で昼食を食べました。「より藤」は駅弁「鮎屋三代」を提供していることで有名です。「鮎屋三代」は九州の人気駅弁ランキングで3年連続の1位を獲得した大人気駅弁です。この駅弁は焼鮎の出汁で炊き込んだご飯の上に、骨まで柔らかく煮込んだ球磨川の天然鮎の甘露煮(もしくは塩焼き)が丸ごと一匹のったお弁当です。

より藤

「より藤」では「甘露・塩焼き定食」(2,600円)と「子うるか」(600円)を食べました。駅弁「鮎屋三代」では甘露煮か塩焼きの二択になりますが、「より藤」では両方食べることができます。鮎の甘露煮は骨まで柔らかく煮込んでいるので、鮎を丸ごと食べることができます。また、鮎の塩焼きは前シーズンに獲れた冷凍鮎を解凍して焼くことにより、生の鮎と同じ味が楽しめます。焼鮎の出汁で炊き込んだご飯は優しい味付けで甘露煮にとても良く合います。「より藤」で食べた鮎の甘露煮・塩焼きは私の人生で圧倒的に一番美味しい鮎でした。「より藤」に行くためだけに八代を再訪したいと思える美味しさでした。

より藤

より藤

「子うるか」とは鮎の魚卵と精巣を使った塩辛のことです。塩辛ですが、烏賊の塩辛と比べるとそれほど塩辛くありません。私は「子うるか」を初めて食べましたが、絶妙な味の珍味でした。この「子うるか」も「より藤」再訪の際には絶対に食べたい珍味となりました。次回、食べる際には日本酒と共に食べたい珍味です。

より藤

 

3、錦寿司

夕食は宿泊先の「割烹旅館 松錦館」の横にある「錦寿司」で食べました。「錦寿司」はミシュランガイドのビブグルマンに選出された名店です。昼食を食べた「より藤」も最高だったのですが、「錦寿司」でも地魚を中心とした新鮮な魚介類を頂き、大満足でした。5月18日は朝食から夕食まですべてが美味しい完璧な食事の日となりました。3食とも完璧な食事を食べることができたのは私の人生でも数回程度ではないでしょうか。本当に幸せな日となりました。

「割烹旅館 松錦館」の経営は「錦寿司」の大将の息子さんがされています。「錦寿司」で美味しい日本酒を飲んで酔っ払っても隣の「松錦館」で寝るだけなので安心です。お酒を飲んだ後に移動する必要がないのも気分的にラクでいいです。

「錦寿司」では最初に地魚中心の「刺身盛り合わせ」を注文しました。内容は石垣鯛、マナガツオ、アオリイカ(ミズイカ)でした。熊本における石垣鯛の旬は初夏です。5,6月から本格的に美味しくなります。マナガツオも旬は初夏になります。アオリイカの熊本における旬は4-6月です。「刺身盛り合わせ」に入っていた魚介類は全て旬のもので、とても美味しくいただくことができました。

錦寿司

次に、大将お勧めの茹でた「シャク」を食べました。「シャク」は正式には穴ジャコといいます。形が似ているので、蝦蛄(シャコ)かと思いましたが、全く違う種類の甲殻類だそうです。5月頃からが旬の時期になります。「シャク」は熊本に初夏を感じさせる魚介類です。 ゆでると赤くなり、殻が柔らかいのでそのまま全て食べることができます。私は初めて食べましたが、とても美味しかったです。

農林水産省の「うちの郷土料理」にも「シャクの天ぷら」が熊本県の郷土料理として掲載されています。「シャク釣り」は潮が引いた後に現れた巣穴に筆を入れ、穴の入り口まで出てきた「シャク」を、1匹ずつ捕獲する方法です。「錦寿司」の大将と女将さんに教えてもらいました。おもしろい釣り方があるのですね。

錦寿司

「シャク」の次に、茹でたヒイカ(ジンドウイカ)・ミミイカを頂きました。どちらも小型のイカです。特に、ミミイカ(写真の左側)は大きさが3-4cmほどのとてもかわいいイカです。ヒイカ(ジンドウイカ)は全国的に獲れるイカですが、ミミイカはほとんど流通しない珍しいイカです。旬は春なので、ぎりぎり旬の時期に食べることができました。どちらも美味しいイカでした。

ヒイカ(ジンドウイカ)・ミミイカ

次に、私の目当ての「コノシロ姿寿司」を食べました。「コノシロ姿寿司」も農林水産省の「うちの郷土料理」に熊本県の郷土料理として掲載されています。「コノシロ姿寿司」は特に、八代海沿岸部、天草灘、有明海に面した地域で食されます。初めて食べた「コノシロ姿寿司」は酢の効き方が絶妙でとても美味しかったです。コノシロの旬は秋~冬なので、是非、旬の時期にも「コノシロ姿寿司」を食べたいです。

コノシロの漁獲量は熊本県が全国2位です。なお、1位は千葉県です(2020年)。特に、コノシロの漁獲量が多い宇城市では「コノシロ部長」というキャラクターを作り、「うきうきコノシロ街道」というグルメ街道をアピールしています。しかし、Instagramの「コノシロ部長」のフォロワーはたった188人(5月23日現在)しかいません。せめて、宇城市の市役所の方だけでも全員フォローしたらいかがでしょうか?

コノシロ姿寿司

最後に、「まっちゃにぎり」と「バッテラ」を頂きました。「まっちゃにぎり」とは「錦寿司」がある不知火町松合の松合を地元では「まっちゃ」ということから付けられた「地魚寿司」のことです。「まっちゃにぎり」には、にし貝、こう貝、太刀魚、ヒラメ、アジ、穴子、車海老が入っていました。

まっちゃにぎり

にし貝はアカニシともいわれる巻貝で、旬は2-5月です。こう貝はテングニシともいわれる巻貝で、旬は春です。熊本県を中心に非常に限定した場所でしか獲れません。太刀魚の旬は夏〜秋にかけてです。不知火町から車で30分強の天草では太刀魚漁が盛んです。太刀魚は熊本県が選定する17種類の地魚「くまもと四季のさかな」に選定されています。同様に、ヒラメ、アジ、車海老も「くまもと四季のさかな」に選定されています。

まっちゃにぎり

「まっちゃにぎり」、「バッテラ」ともに美味しく、感動しながら一貫ずつ有難く頂きました。「錦寿司」は最高の寿司屋でした。御馳走様でした。

 

 

(注:文中に掲載している交通機関の出発・到着時間や運賃、入場料、食事の料金などはBLOG執筆時のものです。今後変更する可能性がありますので、旅行に行く際にご自身でご確認ください。)

 

 

Follow me!

PAGE TOP