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5月の日本旅程3日目(熊本県)

5月の日本旅程3日目(熊本県)

(5月19日 木曜日)

 

目次

1、永尾剱神社(えいのおつるぎじんじゃ)

2、三角港フェリーターミナル(海のピラミッド)

3、三角駅

4、三角西港

5、三池炭鉱万田坑

6、三池炭鉱宮原坑(みやのはらこう)

 

1、永尾剱神社(えいのおつるぎじんじゃ)

5月19日の朝に、宿泊の「割烹旅館 松錦館」から歩いて10分ほどの場所にある「永尾剱神社(えいのおつるぎじんじゃ)」に行きました。永尾剱神社は713年に創建されました。海童神(玉依姫命)が巨大な「エイ」の背中に乗ってやってきて、鎮座したと伝わっています。

前日の錦寿司で頂いた夕食の際に、大将が永尾剱神社のことを教えてくれました。永尾剱神社の周辺の住民はいまだに「エイ」を神様の仲間として、食べないそうです。不知火海を望む海中に鳥居が立っていました。

永尾剱神社

永尾剱神社

永尾剱神社

なお、不知火現象の展望地点として永尾剱(えいのおつるぎ)神社(宇城市)の境内が知られています。「不知火及び水島」として、国の名勝に指定されています。2022年は8月26日夜に不知火現象が現れる予定となっています。

 

2、三角港フェリーターミナル(海のピラミッド)

宿泊していた「割烹旅館 松錦館」から三角西港へ向かいました。私が利用したバスは以下の通りです。

松錦館前8:47発 三角産交9:41着

三角産交10:00発 三角西港前10:07着 運賃合計940円

「割烹旅館 松錦館」の目の前にバス停があるため、とても便利でした。「錦寿司」の大将と女将さんが店の前を掃除していたので、バスを待つ時間に前日の夕食のお礼と紹介してもらった永尾剱神社に行ったことを伝えることができました。

三角西港前へ行くには「三角産交」でバスを乗り換える必要があります。その乗り換え時間の間に「海のピラミッド」と呼ばれている三角港フェリーターミナルへ行きました。「海のピラミッド」は巻貝と同じような形の直径34m、高さ25mの円錐型の建物です。内側にも外側にもスロープがあります。

海のピラミッド

海のピラミッド

とてもおもしろいデザインの建物だと思いました。設計は熊本市生まれの建築家の葉 祥栄(よう しょうえい)氏です。「海のピラミッド」の円錐頂部のトップライトは夜間は発光します。「海のピラミッド」の上は見晴らしがよい気持ちの居場所で、景色はとても綺麗でした。

海のピラミッド

海のピラミッド

海のピラミッド

 

3、三角駅

三角駅は1899年に開設され、1903年に現在地に移転した歴史が長い駅です。三角駅は三角線(愛称「あまくさみすみ線」)の終着駅です。1903年に作られた天井の高い木造駅舎が残っています。終着駅らしい落ち着いたたたずまいの駅で好感が持てます。

三角駅

海のピラミッド

三角駅

三角駅近くには1933年に三角港で港湾荷役にて創業した「三角海運」の本社があります。水色の趣がある本社建屋です。

三角海運

 

4、三角西港

三角西港は1887年にオランダ人のローエンホルスト・ムルドルの設計により築港されました。宮城県の野蒜築港、福井県の三国港とともに明治時代の三大築港と呼ばれています。総延長756メートルの石積みの埠頭や水路、建造物など築港当時の姿が完璧に現存している唯一の港として国の重要文化財に指定されています。また、三角西港は世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産のひとつです。三角浦の文化的景観として「国の重要文化的景観」にも選定されています。

三角西港

三角西港

三角西港

三角西港

三角西港周辺には歴史的な建物が多くあります。

旧三角簡易裁判所本館は1890年に開庁し、後に現在地に移築されました。今は法廷の仕組みを紹介する施設として活用されています。

旧三角簡易裁判所本館

旧三角簡易裁判所本館

旧三角簡易裁判所本館

旧宇土郡役所は1902年に建設された擬洋風建築です。現在は民間企業のJEIS西日本の施設となっています。

旧宇土郡役所

浦島屋は昔は旅館でした。1893年に小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が滞在し、浦島屋を大変気に入りました。「夏の日の夢」という紀行文において「その宿は、私にとって極楽であり、女中達は天女のように思われた。」と絶賛しました。現在は休憩室などに使用されています。

浦島屋

龍驤館(りゅうじょうかん)は明治天皇の即位50周年を記念して建設を計画され、1918年に建てられた木造平屋建ての洋館です。国指定有形文化財です。現在は三角西港や世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」についての紹介施設として使われています。

龍驤館

入館料:高校生以上200円、小学生・中学生100円

 

旧高田回漕店は三角西港開港時の1887年には建設されていた古い建物です。宇城市の登録有形文化財です。

旧高田回漕店

三角築港記念館は1887年ごろに建てられ、役倉庫として使われていた土蔵造りの建物です。現在は「西港明治館」というレストランとして使用されています。宇城市の登録有形文化財です。

三角築港記念館

ムルドルハウスは洋風の物産館です。地元の伝統工芸や特産、輸入雑貨が買えます。ムルドルとは三角西港を設計したオランダ人土木技師のムルデルの名前からつけらました。

ムルドルハウス

三角西港周辺の観光スポットはこじんまりとまとまっており、1時間程度あれば十分回れます。明治時代の雰囲気を感じられるお勧め観光地です。

 

5、三池炭鉱万田坑

三角西港から、三池炭鉱万田坑跡へ行きました。私が利用した交通手段は以下の通りです。

三角西港12:11発 九州産交バス 三角産交12:11着

三角駅12:32発 各停熊本行 川尻駅13:18着

川尻駅13:37発 区間快速鳥栖行 大牟田駅14:34着 運賃合計1,840円

大牟田駅から三池炭鉱万田坑跡まではレンタル自転車を使いました。貸出料金は1日500円と格安です。大牟田駅から三池炭鉱万田坑跡まで自転車で15分程度でした(約4km)。

万田坑

万田坑

万田坑は三池炭鉱の一つの坑口です。熊本県荒尾市内と福岡県大牟田市内に三池炭鉱の主要な坑口が散在しています。万田坑の第一竪坑櫓は1899年、第二竪坑櫓は1908年に完成しました。1997年3月30日に閉山しましたが、万田坑の施設は今でも非常に良好に残っています。ジャックエンジン、ウインチや巻揚機がほぼ当初の状態で残っており、見学していても明治時代の雰囲気を感じられます。以下の写真の1枚目のジャックエンジンは世界でも万田坑にしか残っていないそうです。

万田坑

万田坑

万田坑

第二竪坑櫓や巻揚機室、山ノ神祭祀施設などが国の重要文化財の指定を受けています。また、「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つとして世界遺産に登録されました。

万田坑

万田坑

万田坑

入館料:大人410円、高校生310円、小・中学生210円

ボランティアの方々が無料でガイドをしてくれます。

 

6、三池炭鉱宮原坑(みやのはらこう)

三池炭鉱万田坑跡の次に三池炭鉱宮原坑跡へ行きました。自転車で5分強ほどの近い場所にあります。万田坑跡と宮原坑跡の間に麦畑が広がっていました。

麦畑

三池炭鉱宮原坑の第一竪坑は1898年に完成し、出炭を開始しました。第二竪坑は1901年に設備が完成しました。万田坑より若干早い完成です。閉抗時期は万田坑が1997年だったことに対して宮原坑は1931年と大幅に早い閉坑でした。そのため、万田坑に比べると残っている設備の数や規模も大きく劣ります。

宮原坑

宮原坑は、近くの三池集治監に収監された囚人を採炭労働に使役させていた坑口です。労働者が囚人であったことから、人命軽視の傾向があり、多くの犠牲者が出たと言われています。ただし、批判が高まり、1930年には囚人労働が女性や子どもの坑内労働とともに禁止されました。

宮原坑

第二竪坑櫓や巻揚機室などが国の重要文化財の指定を受けています。また、「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つとして世界遺産に登録されました。

現在、宮原坑の修理工事が行われており、建物内部の見学ができません。2023年3月には修理工事が終了する予定です。

入場料は無料です。また、ボランティアの方々が無料でガイドをしてくれます。

宮原坑の見学後、大牟田駅へ戻りました。宮原坑の見学後、大牟田駅までは自転車で15分弱(約3km)でした。自転車を返却し、大牟田駅から、熊本駅へ向かいました。私が利用した交通手段は以下の通りです。

大牟田駅16:34発 鹿児島本線区間快速 八代行 熊本駅17:24着 運賃950円

熊本駅構内や熊本駅改札外の肥後よかモン市場の前にもくまモンがいました。

くまモン

くまモン

 

(注:文中に掲載している交通機関の出発・到着時間や運賃、入場料、食事の料金などはBLOG執筆時のものです。今後変更する可能性がありますので、旅行に行く際にご自身でご確認ください。)

 

 

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