7月の日本旅程(北海道旅行)のまとめ、注意点
7月2日(土)から7月4日(月)にかけて、北海道(釧路、厚岸)を旅行しました。
今回の旅行では、今までの旅行の中でもより多くの旬の魚介類や郷土料理を食べられました。
また、阿寒湖や釧路湿原などの大自然や国の特別天然記念物であるマリモや丹頂鶴など、素晴らしい動植物を鑑賞することができました。更に、猛暑だった7月上旬でも釧路や厚岸の気温は本州より5 – 10℃も涼しく、最高の避暑旅行となりました。皆さんに強くお勧めしたい7月の日本旅程です。今回の旅行のまとめといくつかの注意点を報告します。
目次
1、今回の日本旅程で食べられた「郷土料理百選」と「御当地人気料理特選」
毎回繰り返しますが、今回の旅程も「旬の魚介類と郷土料理を食べ尽くす」という目的で作成したものです。食が最優先で、観光地の優先順位は2番目です。今回の旅行では今までの旅行の中でもより多くの旬の魚介類や郷土料理を食べられました。とはいえ、国立公園や国の重要文化財など観光スポットをできるだけ多く回ることを目指しました。
1、今回の日本旅程で食べられた「郷土料理百選」と「御当地人気料理特選」
北海道:ジンギスカン
今回、「郷土料理百選」の中から、ジンギスカンを食べることができました。お店は、最終日に羽田空港へ飛び立つ前の釧路空港内「レストランたんちょう」です。空港のレストランということもあり、失礼ながらあまり期待していなかったのですが、量も多く味も良く、とても満足できるジンギスカンでした。
「うちの郷土料理」からは「ザンギ」を食べられました。ただし、食べたのは「ザンギ」の中でも「たこザンギ」です。北海道で「ザンギ」というと鶏のから唐揚げですが、既に満腹だった為、量が少なめだった「たこザンギ」を選択しました。これも上述の「レストランたんちょう」です。からっと揚がっており、たいへん美味でした。
「郷土料理百選」、「御当地人気料理特選」、「うちの郷土料理」からは食べられたのは「ジンギスカン」と「たこザンギ」のみでしたが、釧路・厚岸の郷土料理を数多く食べることができました。列挙すると「じゃがバター」、「無量寿(むりょうじゅ)そば」、「釧路ラーメン」、「スパカツ」です。魚介類については『2、今回の日本旅程で食べられた旬の「PRIDE FISH」』に書きました。
「じゃがバター」は北海道産の希少品種「インカのめざめ」を使用したもので、絶品でした。通常のジャガイモと比べ、糖度が高く断面が鮮やかな黄色であることが特徴です。北海道でも生産量が少なく、「幻のじゃがいも」とも言われています。北海道、特に、道南と道東では「じゃがバター」はイカの塩辛と一緒に食べます。
「無量寿そば」は無量寿というゴマ油をかけた蕎麦で釧路の御当地グルメです。「竹老園 東家総本店」が開発しました。ごま油を使っていますが、不思議と油っこくなく、美味しく食べることができました。
「釧路ラーメン」は「つぶ焼 かど屋」と「ラーメンまるひら」で食べました。「釧路ラーメン」とは細ちぢれ麺とあっさりした醤油味のスープを基本とした特徴のラーメンです。釧路ラーメンを北海道三大ラーメンと呼ばれる札幌ラーメン、函館ラーメン、旭川ラーメンと並ぶ北海道四大ラーメンとする釧路民の運動があります。
特に、「ラーメンまるひら」の醤油ラーメンは私が今まで食べた醤油ラーメンでもトップ3に入る美味しさでした。
釧路の御当地料理である「スパカツ」は釧路市の繁華街末広町にある「レストラン泉屋 総本店」で食べました。スパカツとはトンカツをミートソーススパゲティの上にのせた料理のことです。黒い鉄板皿に盛られ、ジュージューとした音を出しながら運ばれてきます。寒い釧路でも冷めないように鉄板皿での提供がスタートしたようです。そのスパカツ発祥の店が「レストラン泉屋 総本店」です。
なお、「郷土料理百選」、「御当地人気料理特選」、「うちの郷土料理」は農林水産省の選定です。
2、今回の日本旅程で食べられた旬の「PRIDE FISH」
北海道:厚岸のかき(旬:5月~8月、12月~2月)
今回、食べられた旬の「PRIDE FISH」は「厚岸のかき」でした。「厚岸のかき」が旬とされる時期は、身がふっくらし美味しくなる秋から冬ですが、夏に牡蠣を食べられる地域が通年海水温が低い厚岸に限られるため、夏の「PRIDE FISH」に選ばれています。
「厚岸のかき」は厚岸味覚ターミナル「コンキリエ」のオイスターバール ピトレスクで厚岸ウィスキーを飲みながら食べました。
今回、「厚岸のかき」以外に食べられた魚介類は、ヒメマス、ニジマス、ワカサギ、アオソイ、氷下魚、鱒子、つぶ貝、ホタテ、北寄貝、と多岐にわたります。すべてが「さすが北海道!!」と感動できる美味でした。
ヒメマスの塩焼きはとても上品な味で食べやすく、美味でした。
阿寒湖で養殖されているニジマス(阿寒サーモン)は湖に注ぐ冷たい水に育まれ、身が引き締まっているのが特徴です。ニジマスの刺身は写真にあるように、ものすごく脂が乗った最高の味でした。私が今まで食べたニジマスの刺身で一番美味しかったと言っていいでしょう。まさに感動の味でした。
また、阿寒湖で獲れたワカサギの天ぷらも非常に美味しいものでした。
釧路で食べた「刺身盛り合わせ」には北海道で獲れたアオソイ(青ゾイ)が入っていました。また、ホタテ刺身の甘みには感激しました。
「こまい一夜干し」は初めて食べましたが逸品でした。今回食べた「こまい一夜干し」は身が柔らかく、氷下魚の旨みが凝縮された素晴らしい味でした。
「鱒子おろし」はニジマスの卵と大根おろしを合わせたものです。いくらと違い、鱒子を食べる機会があまりないので、今回は貴重な機会でした。
なかでも特筆すべきが、つぶ貝を焼いた「つぶ焼き」です。つぶ貝は「ヒメエゾボラ」「青つぶ」と呼ばれる種類で、旬は夏です。大人気専門店の「つぶ焼き かど屋」で頂きました。運良く、つぶ貝を焼いている目の前のカウンター席に座ることができました。数十個ものつぶ貝の焼き加減を見極めながら、秘伝のタレをかけつつ、すべてのつぶ貝を完璧に仕上げる姿はまさに職人技でした。
「コンキリエ」の「炭焼 炙屋」では炭焼きバーベキューで多くの魚介類を食べることができました。焼き牡蠣や鮑、ホタテなどもとても美味しかったのですが、この日一番美味しいと感じたのは北寄貝でした。肉厚で甘みがあり、堪らない美味しさでした。肉厚で噛めば噛むほど旨味と甘味が溢れ出し、堪らない美味しさでした。
北寄貝は北海道で多く採れるため、「北に寄った貝」で「北寄貝」と呼ばれているという説があります。実際、北海道の北寄貝生産量は全国の9割と圧倒的です。
北海道の中でも、苫小牧での生産量は多く、北寄貝は「苫小牧市の貝」に指定されています。「苫小牧のほっき」(旬:7月~11月、12月~4月)は全国漁業協同組合連合会が選ぶ北海道の夏の「PRIDE FISH」です。私は昨年9月に苫小牧で北寄貝の刺身を食べました。その刺身のうまさは私の人生史上最高でした。
なお、「PRIDE FISH」は全国漁業協同組合連合会の選定です。
3、今回の日本旅程の注意点(ローカル鉄道)
毎回同じことを書いていますが、大事なことなので繰り返します。今回も旅行のルールとして、レンタサイクルを含む公共交通機関のみを利用する環境配慮型旅行としています。
こちらも再確認となりますが、公共交通機関を利用する旅行は自動車での旅行と比べるとCO2排出量は圧倒的に少なくなります。例えば、国土交通省のデータでは、1人が1km移動する際のCO2排出量は自動車の130gに対し、航空機は98g(自動車の75%)、バスは57g(同44%)、鉄道は17g(同13%)です。
公共交通機関利用時、旅行者にとって不安なのが、地方のワンマン列車だと思います。今回も「JR根室本線」ではワンマン列車でしたが、夏の旅行シーズンだった為か多くの乗客がおり、乗降方法の分かりにくさはなかったです。しかし、旅行シーズン以外だと乗客が減り、ワンマン列車の乗降方法は旅行者にとっては分かりにくいパターンが多いです。
厚岸駅から釧路駅までの列車はルパン三世ラッピングトレインでした。「ルパン三世」の作者であるモンキー・パンチ氏は、根室本線(花咲線)の沿線にある厚岸群浜中町出身であるため、地域活性化を目的に2012年よりルパン三世ラッピングトレインの運行が開始しました。
ワンマン列車では乗降の際、ボタンを押してドアを開ける必要があります。また、乗車時は整理券を取り、降車時は整理券とお金を運賃箱に入れて降ります。
乗降方法を説明する車内ポスターがありましたが、記述は日本語のみでした。鉄道事業者や観光協会は責任を持って外国語での案内を加筆すべきです。
ワンマン列車の場合は常に1両目に乗るようにすれば安心です。日本の地方を旅行する際には電車の乗降ルールは絶対に覚えておきましょう。ただし、1両目の前方ドアから乗るのか後方ドアから乗るのかは鉄道事業者によって異なります。
細かな注意点は旅行日にそれぞれ書きましたのでご覧ください。
4、身軽な恰好での旅行
こちらも毎回繰り返しになりますが、今回の旅行でも自分の衣服や充電器等を宿泊先に事前送付し、毎日「手ぶら旅行」を楽しみました。やはり、散歩するような身軽な恰好で旅行するのはとてもラクです。鉄道や飛行機で到着後すぐに行動できるのは時間の有効活用に大切なことです。
今回も旅行最終日のホテルチェックアウト時、旅行中の衣服を洗濯代行業者に発送した為、重い荷物はない上、帰京後の洗濯もせずに済みました。
帰路便の釧路空港に赴くまで、思うまま釧路市内を散策、更に丹頂鶴自然公園でヒナを思う存分鑑賞できたのも、荷物が軽いリュックだけだった為です。
皆さんにも「手ぶら旅行」の快適さを経験して欲しいです。
5、7月2日(土曜日)1日目
7月2日(土)から4日(月)の2泊3日で北海道の釧路市や厚岸市を旅行しました。もちろん、今回の旅行も荷物を宅配し、「手ぶら旅行」を楽しみました。
釧路空港の愛称は「たんちょう釧路空港」です。釧路湿原など釧路周辺で繁殖しているタンチョウヅルにちなんだものです。釧路空港に到着後のバス乗り場にもタンチョウヅルのモニュメントが設置されています。
阿寒湖に到着後すぐに昼食を食べ、アイヌコタンへ行きました。今回の北海道旅行の主目的はアイヌコタンへ行くことでした。当社が出願していた「NINJA KOTAN」が7月に商標登録されたため、KOTAN(アイヌ語で「集落」、または「部落」のこと)を拝借したアイヌコタンに表敬訪問したいと思ったためです。アイヌコタンへの訪問は大学生時代に訪問してから約30年ぶりの訪問となりました。
アイヌコタンの入り口は昔と変わらず、木彫りのシマフクロウ(コタンコロカムイ=村を守る神)がとまっていました。
アイヌコタン内にある釧路市アイヌ文化伝承創造館「オンネチセ」に行きました。「オンネチセ」はアイヌのアートミュージアムとなります。アイヌ語でオンネは「大きな/完成に近づいた」、チセは「家」を意味します。
アイヌコタンを見学した後、阿寒湖遊覧船に乗船しました。ちょうど天気も良く、阿寒湖を満喫できました。阿寒湖は面積13.28平方km、周囲30km、最大水深45mのカルデラ湖です。
阿寒湖は富士山にやや似た雄阿寒岳や雌阿寒岳など活火山に囲まれています。雌阿寒岳は現在も噴煙が上がる活火山で日本百名山にも選ばれています。
阿寒湖には特別天然記念物のマリモや、紅鮭の陸封型の魚であるヒメマスが生息しています。阿寒湖と言えば、マリモが有名ですが、そのマリモをじっくり見ることができるマリモ展示観察センターは必見です。この施設はチュウルイ島という島にあるため、遊覧船やモーターボートなどを利用して見学することができません。マリモ展示観察センターでは直径30cm近くもある巨大なマリモも展示していました。
なお、マリモは小さな糸状の繊維(糸状体)が球状の集合体になったものです。
阿寒湖とその周辺の山々の素晴らしい景色とマリモ展示観察センターにおける巨大マリモ鑑賞を満喫した後、アイヌコタンに戻り、アイヌシアターで「ロストカムイ」を見ました。「ロストカムイ」は古式舞踊、現代舞踊、3DCGなどを組み合わせ、複数のプロジェクターで舞台を立体化し、誕生した演目です。
「ロストカムイ」では絶滅したエゾオオカミを中心とするストーリーです。エゾオオカミはアイヌ民族から「狩りをする神」ホロケウカムイと呼ばれていました。ホロケウカムイ役の女性のダンスは見事でした。場内は撮影禁止です。
ユネスコ無形文化遺産であるアイヌ古式舞踊もアイヌシアターでは上演されています。
釧路市内到着時にはまだ明るかった幣舞橋周辺も夕食後には真っ暗になっていました。釧路フィッシャーマンズワーフMOO横の岸壁には夜漁へ出航するであろう漁船が多く停まっていました。
幣舞橋はアイヌ語の「ヌサ・オ・マイ」(幣場のあるところ)が由来です。幣場とは、神を祀るためのイナウ(木幣)を立てて並べ、祭祀などの儀式を行う場所です。幣舞橋は夜に2色にライトアップされ、美しかったです。幣舞橋近くには「KUSHIRO」の文字モニュメントがありました。
夕食後、幣舞橋からホテルに戻る途中に釧路駅近くでキタキツネを見かけました。野山ではなく、釧路駅前でキタキツネを見たので、かなり驚きました。なお、今回の旅行でキタキツネを見かけたのはこの一回だけでした。
食事
今回の北海道旅行における最初の食事は阿寒湖温泉にある「郷土料理 奈辺久(なべきゅう)」でいただきました。「奈辺久」は阿寒湖遊覧船乗り場のすぐ近くにあります。
「奈辺久」での目当ては5月~7月のみ食べられる阿寒湖特産のヒメマス(姫鱒)の刺身でした。しかし、2022年のヒメマス漁は5月の数週間で終了し、刺身の提供はしていませんでした。ヒメマスの刺身を食の最優先目的に阿寒湖を訪問したので残念でした。しかし、冷凍ヒメマスの塩焼きがメニューにあったので注文しました。ヒメマスの塩焼きはとても上品な味で食べやすく、美味でした。
ヒメマスは紅鮭の陸封型の魚です。ヒメマスをアイヌ語ではカパツ・チェプ (kapacep)といいます。なお、ヒメマスは阿寒湖とチミケップ湖(北海道網走郡)が原産です。
今回、ヒメマスの刺身を食べられなかったので、代替策としてニジマス(阿寒サーモン)の刺身を注文しました。ニジマスは阿寒湖で養殖されています。私が今まで食べたニジマスの刺身で一番美味しかったと言っていいでしょう。まさに感動の味でした。
また、阿寒湖で獲れたワカサギの天ぷらも非常に美味しいものでした。
「郷土料理 奈辺久(なべきゅう)」での食事はどれも最高に美味しく、人気店であることがとても理解できる名店でした。次回、阿寒湖温泉に行く機会があれば、必ず寄りたい郷土料理店です。
阿寒湖温泉から釧路市内に戻り、釧路フィッシャーマンズワーフMOOの2階にある「居酒屋 ブぅ~」で夕食を食べました。
「居酒屋 ブぅ~」では「刺身盛り合わせ」、「もろきゅう」、「こまい一夜干し」、「アスパラバター焼き」、「鱒子おろし」、「じゃがバター」を注文しました。
「刺身盛り合わせ」にはアオソイ(青ゾイ)、カンパチ、鮪赤身、ニジマス、ホタテ、鯨が入っていました。特に、ホタテ刺身の甘みには感激しました。
「こまい一夜干し」は初めて食べましたが、逸品でした。今回食べた「こまい一夜干し」は身が柔らかく、氷下魚の旨みが凝縮された素晴らしい味でした。
北海道のアスパラを使った「アスパラバター焼き」はアスパラの甘みが強く、やわらかい美味しいバター焼きでした。
「鱒子おろし」はニジマスの卵と大根おろしを合わせたものです。
「じゃがバター」は北海道産の希少品種「インカのめざめ」を使用した絶品じゃがバターでした。
「居酒屋 ブぅ~」の次に、「つぶ焼 かど屋」へ行きました。釧路最大の歓楽街である「末広歓楽街」にある店です。「つぶ焼 かど屋」は1966年創業の老舗です。食べ物のメニューは「つぶ焼き」(900円)と「ラーメン」(700円)しかありません。「つぶ焼き」はつぶ貝を焼いたもの、「ラーメン」は醤油ラーメンです。つぶ貝は「ヒメエゾボラ」、「青つぶ」と呼ばれる種類で、旬は夏です。
ちょうど、つぶ貝を焼いている目の前のカウンター席に座ることができました。数十個ものつぶ貝の焼き加減を見ながら、秘伝のタレをかけつつ、焼いていく姿はまさに職人技です。
焼きあがったつぶ貝5個をつぶ貝が転がらないようにくぼみが開いた専用の木ゲタに載せ、客に提供します。専用の木ゲタはタモ材を使った特注品とのことでした。タモ材は野球のバットにも使われる硬い木材です。竹串を刺して、つぶ貝を貝殻から取ります。しかし、最後の肝の部分が取れない場合は木ゲタに貝殻を打ち付けると肝がズルっと出てきます。そのため、硬いタモ材を使用しているとのことでした。
秘伝のタレを使って焼かれた熱々のつぶ貝はまさに絶品で感動しました。焼いたつぶ貝の中では私の人生で最も美味しかったと思います。まさに、つぶ焼き専門店の味です。
ラーメンは見た目が黒いため塩辛そうですが、実際は塩辛くなく優しい味の醤油味でした。つぶ焼きの感動と比べると感動値は劣りますが、十分美味しいラーメンでした。
「つぶ焼 かど屋」はお酒を飲んだ後の締めに最高の店でした。もちろん、多くの客で賑わっていました。次回、釧路に行く際にも「つぶ焼 かど屋」には必ず行こうと決意しました。
注意点
阿寒湖に行くなら、釧路空港から直行することをお勧めします。釧路空港から阿寒湖までは1時間15分で到着します。一方、釧路駅から阿寒湖までは2時間かかります。
また、釧路空港からバスで8分の場所に釧路市丹頂鶴自然公園があります。釧路空港到着後、最初に釧路市丹頂鶴自然公園へ行くのもいいかもしれません。なお、釧路市丹頂鶴自然公園から阿寒湖へもバスで行けます。所要時間は1時間5分程度です。
6、7月3日(日曜日)2日目
この日は釧路中心地からから厚岸へ。厚岸駅到著後、路線バスで「國泰寺」へ向かいました。
国泰寺は江戸幕府により1804年に建立された蝦夷三官寺のひとつ(他二つは伊達市の有珠善光寺・様似町の様似等澍院)であり、建立目的は、蝦夷地(現在の北海道)で死亡した和人の葬儀とアイヌ民族への仏教布教、蝦夷地でのキリスト教布教を目指すロシア帝國への牽制とされています。
国泰寺は国の史跡に指定されており、本堂前の庭園が見事で山門には江戸幕府の「葵の御紋」が彫られていました。
隣接の厚岸神社ではちょうどこの日に例祭が行われていました。
厚岸神社は1791年に、當時 隨一の蝦夷通と知られた最上徳內(もがみ とくない)によって創建された神社です。最上徳内はドイツの医師・植物学者であったシーボルトとも親交がありました。
その後、正行寺へ徒歩で向かいました。徒歩で10分強で到着しました。
1879年に浄土真宗大谷派が厚岸説教所を開設したことに始まる當寺の本堂は、糸魚川市の浄土真宗満長寺本堂(1799年建築)を解體して現在地に移築したものです。本堂は道東唯一の国の重要文化財です。
鐘樓は1908年に建立され、国の有形文化財です。
3つの神社仏閣を観光後、タクシーで厚岸味覚ターミナル コンキリエへ。コンキリエとはイタリア語で「貝の形をした食べ物」を意味します。施設の外観も厚岸名産の牡蠣をイメージしたものです。
当施設は、旅行雑誌「北海道じゃらん」4月號の道の駅ランキング2022「レストランなどの食事メニュー」で12年連続1位となるなど、非常に人気が高い道の駅です。小高い丘の上に建っているので見晴らしも良好です。
コンキリエで昼食を食べた後、厚岸大橋まで散歩しました。厚岸大橋は全長456.5mあります。北海道で最初の海上橋として1972年に開通しました。厚岸大橋は厚岸湖と厚岸湾の境の水路にかかっている橋となります。
厚岸湖には牡蠣島(正式には弁天島)と小さな弁天神社があります。
厚岸大橋までの散歩を楽しんだ後、厚岸駅から釧路駅へ戻りました。
厚岸駅から釧路駅まで戻る列車はルパン三世ラッピングトレインでした。「ルパン三世」の作者であるモンキー・パンチ氏は厚岸群浜中町出身であるため、地域活性化を目的に2012年より当車輌の運行が開始しました。車体を撮影する旅行者が多かったです。
釧路に到著後、徒歩で幣舞橋近くの幣舞公園へ。観光名所の一つである、約1,300株の花で彩られた大きな「花時計」が「世界三大夕日」といわれる釧路の夕陽を浴びて美しかったです。
釧路は夕焼けで有名です。「世界三大夕日」に数えられています。緯度が高いと夕日の入射角度が深くなって、きれいな夕日になるそうです。なお、釧路の緯度は北緯43度です。他に「世界三大夕日」にはインドネシアのバリ島、フィリピンのマニラが選定されています。本来ならば、幣舞橋周辺で撮影したかったのですが、夕陽のタイミングが釧路駅周辺でした。それでも十分美しい夕陽でした。
食事
午前中に厚岸観光を終え、厚岸味覚ターミナル「コンキリエ」のオイスターバール ピトレスクで生牡蠣を厚岸ウィスキーを飲みながら食べ比べ。ウェイティングバー代わりでしたが、厚岸名物の一つである厚岸ウイスキーも味わえ、店內からの景色も素晴らしく、大満足でした。
「厚岸のかき」(旬:5月~8月、12月~2月)は全国漁業協同組合連合会が選ぶ北海道の夏の「PRIDE FISH」です。厚岸では通年海水温が低いため、牡蠣の年間出荷が可能です。牡蠣の養殖が行われる厚岸湖には牡蠣島(正式には弁天島)という島があります。
厚岸蒸留所で作られた厚岸ウィスキーも厚岸名物です。厚岸蒸留所では「スコットランドの伝統的な製法で、アイラモルトのようなウイスキーを造りたい」という強い想いから2016年10月にウィスキーの蒸溜を開始しました。ウィスキー蒸溜開始から2年後の2018年に初商品を販売し、2021年にはワールド・ウイスキー・アワード2021を受賞しました。このように厚岸蒸留所は急成長中の世界中に注目される蒸留所です。
オイスターバール ピトレスクのカウンター席は見晴らしも良く、最高の牡蠣と最高のウィスキーと最高の景色を三位一体で楽しめました。とてもお勧めのオイスターバールです。
その後、順番が回ってきた「炭焼 炙屋」で豪勢な炭焼きバーベキューの昼食を食べました。隣接する魚介市場で牡蠣などの魚介類や肉類、野菜類を購入し、それを各々が炭焼きで焼くスタイルです。魚介市場で選べる食材は70品以上もあります。飲料・アルコール等は店內で購入できます。
人気店ならではの店內のざわめきも楽しく、どれも美味しかったのですが、前述した通り、何といっても北寄貝が絶品でした。
訪問した蕎麦屋は「東家 川北分店」といいます。創業は明治時代となる釧路の老舗蕎麦屋「竹老園 東家総本店」の分店です。釧路には東家分店が多くあります。
地元の方に人気のこちらでは、ご当地名物である「無量寿(むりょうじゅ)そば」です。「無量寿そば」は無量寿というゴマ油をかけた蕎麦で釧路の御当地グルメです。「竹老園 東家総本店」が開発しました。ごま油がサラリとしていて香り高く、油っこさは感じず美味しかったです。
注意点
ルパン三世ラッピングトレインは主に釧路根室間を一日一往復半しています。ただし、釧路網走間の運行や運行が無い日もあるため、JR北海道の運行予定を確認する必要があります。
釧路駅は札幌駅まで往復する特急「おおぞら」の始発・終着駅です。また、「たらば蟹ちらし」、「かきべん」、「花咲かにめし」などかなり魅力的な駅弁が売られています。朝に大量に売られていた駅弁が夕方には全て売り切れていたのが印象的でした。
7、7月4日(月曜日)3日目
最終日に「くしろ湿原ノロッコ号」で釧路湿原へ。
「くしろ湿原ノロッコ号」は1号車は自由席、2号~4号車は指定席です。2号~4号車は展望車両なので窓が大きく、釧路湿原の景色を満喫でき、運賃と別に530円かかりますが、その価値はあります。
釧路湿原駅へ向かう途中にある岩保木水門(いわぼっきすいもん)」は、釧路湿原を流れる釧路川の洪水を防ぐための水門です。旧水門は1931年に竣工、新水門は1990年に竣工しました。写真は新水門です。
釧路湿原駅から徒歩で向かう細岡展望台はトリップアドバイザーが「旅好きが選ぶ!日本人に人気の展望台&公園ランキング2020」の展望台部門1位に選んでいます。釧路湿原の絶景を楽しめます。
釧路市内で絶品ランチを食べた後、バスで釧路市丹頂鶴自然公園(鶴公園)へ行きました。
鶴公園は釧路空港の近くにあるため、飛行機で釧路空港に到着後か出発前に行くことをお勧めします。国の特別天然記念物である丹頂鶴を間近で数多く見られます。なお、丹頂鶴は国の特別天然記念物です。
2022年は鶴公園で5月7日、5月18日、6月18日に丹頂鶴の3つのつがいのヒナが産まれました。私が行った7月4日には3匹の大きさの異なるヒナを見ることができました。5月下旬から7月上旬がヒナを見ることができる絶好のタイミングだと思います。
食事
旅行最終日の朝食は釧路一の人気店「ラーメンまるひら」で醤油ラーメンを頂きました。創業は1959年という老舗です。
「ラーメンまるひら」には醤油ラーメンと塩ラーメンのみですが、サイズは並、大盛、特大の3種類あります。値段はそれぞれ700円、800円、900円です。夜の営業が無いせいか、ラーメン店では通常置いてあるビールなどアルコール類もありません。
私は醤油ラーメンの並を注文しました。常連さんらしい方々は結構、塩ラーメンを注文していました。
「ラーメンまるひら」の醤油ラーメンは見た目は普通なのですが、スープを飲むととても奥深い味でした。鰹など魚介類系のスープに感じました。麺は細い縮れ麺でスープによくからみます。細長いメンマと小ぶりですが肉厚で美味しいチャーシューもとてもスープと合っています。
とても完成度が高いラーメンで、釧路一の人気ラーメン店であることが良く理解できました。私が今まで食べた醤油ラーメンでもトップ3に入る美味しさでした。私は麺はもちろんスープも完食しました。
釧路湿原観光を終え、昼食は釧路市の繁華街末広町にある「レストラン泉屋 総本店」で釧路の御当地料理であるスパカツを食べました。その特徴と美味しさは前述した通りですが、熱々の鉄板に乗せることで麺のところどころがお焦げのようになっており、食感まで楽しめるという、
最高のご当地料理でした。そのスパカツ発祥の店が「レストラン泉屋 総本店」です。
「レストラン泉屋 総本店」は1959年に創業した老舗洋食店です。「レストラン泉屋 総本店」は創業後まもなく、1960年頃にスパカツを始めたそうです。
スパカツのミートソースはマイルドな味でどこか懐かしい味に感じます。トンカツも洋食店の懐かしいトンカツという味でとてもおいしい。
「レストラン泉屋 総本店」のスパカツはとてもおいしく、食べて良かったです。なぜか、スパカツを食べてとてもうれしく感じました。
釧路市丹頂鶴自然公園で丹頂鶴のかわいいヒナの鑑賞を満喫した後、釧路空港の「レストランたんちょう」で夕食を食べました。
注文したのは、「ジンギスカン」、「たこザンギ」、「冷やしトマト」です。「ジンギスカン」「たこザンギ」の美味しさは前述した通りですが、搭乗を待つ間に広々したスペースでゆっくりお酒と料理を楽しめる素晴らしい空港レストランでした。
「ジンギスカン」は北海道を代表する郷土料理です。農林水産省が選出する「郷土料理百選」にも北海道の代表料理として最初に掲載されています。
通常、ザンギというと鶏の唐揚げですが、「たこザンギ」はタコの唐揚げです。「ザンギ」は1955年ごろに釧路市末広町の焼き鳥店「鳥松」が、鶏一羽をぶつ切りにして唐揚げにしたのがはじまりといわれています。「ザンギ」は揚げる前に鶏肉を醤油ベースの甘辛いタレに漬けこんで作られることが特徴です。「ザンギ」は農林水産省の「うちの郷土料理」にも北海道の郷土料理として選ばれています。
注意点
「くしろ湿原ノロッコ号」の展望車両(指定席)にはボックス席と2名掛けのベンチ席の2種類があります。ベンチ席は進行方向に対して、右側で窓に対して直角の座席配置となるため、より景色が見やすいです。ただし、釧路湿原の素晴らしい景色を見れるのはボックス席のほうです。ボックス席は6人掛けの席なので、混むと相席となります。
丹頂鶴は産卵スケジュールが決まっています。4-5月に産卵し、親鶴が32日間にわたって卵を抱くとヒナが生まれます。従って、5-6月に多くのヒナが生まれることになります。5月下旬から7月上旬がヒナを見ることができる絶好のタイミングだと思います。
(注:文中に掲載している交通機関の出発・到着時間や運賃、入場料、食事の料金などはBLOG執筆時のものです。今後変更する可能性がありますので、旅行に行く際にご自身でご確認ください。)