Site Overlay

静岡県の4つの地方鉄道(遠州鉄道、天竜浜名湖鉄道、静岡鉄道)

静岡県の4つの地方鉄道(遠州鉄道、天竜浜名湖鉄道、静岡鉄道)

 

目次

1:遠州鉄道

2:天竜浜名湖鉄道

3:静岡鉄道

4:マグロ丼、三保松原、久能山東照宮

5:クラフトビール、山正

 

1:遠州鉄道

2日目の朝に新浜松駅から西鹿島駅まで遠州鉄道に乗りました。通勤通学時間帯で混雑していました。遠州鉄道は大井川鐵道と異なり、浜松市内の住宅街を走る都市型地方鉄道なので、大自然の風景を楽しむことはできません。

赤電

なお、遠州鉄道の連結売上高は2020年度で2,924億円と地域鉄道事業者(日本全体では95社)中で1位です。ただし、鉄道事業の売上高は3.9%の115億円しかありません。不動産事業や百貨店事業など鉄道事業以外の事業の売上高が圧倒的に大きな企業グループです。

遠州鉄道の車両は赤色に塗装されているため、「赤電」の愛称があります。2023年のNHK大河ドラマ「どうする家康」の放送を記念したラッピング電車や「エヴァンゲリオンラッピング電車」も運行しています。

どうする家康

エバンゲリオン

2:天竜浜名湖鉄道

天竜浜名湖鉄道は、静岡県の地方鉄道会社の中で最も長い営業路線距離(67.7km)を有する鉄道会社です。前身は国鉄(現JR)の二俣線で、1935年に営業を開始しました。愛称は天浜線です。営業路線は遠州鉄道との接続駅である西鹿島駅から、西ルート(新所原駅まで)、東ルート(掛川駅まで)に二分できます。今回、私は東ルートに乗車しました。

天竜浜名湖鉄道

天竜浜名湖鉄道には駅舎や橋梁など、36件の国の登録有形文化財があります。私が先日乗車した千葉県の小湊鉄道では22施設が国の有形文化財に登録されていましたが、天竜浜名湖鉄道は小湊鉄道を大きく上回る有形文化財を有する鉄道会社ということになります。今回、私は途中下車する時間がなかったため、有形文化財を見学できず残念でした。

天竜浜名湖鉄道の東ルートは遠州鉄道のように住宅地だけを走るわけではなく、大井川鐵道のように大自然の中だけを走るわけでもないため、路線としては中途半端に感じました。

天竜浜名湖鉄道

ただし、千葉県の小湊鉄道やいすみ鉄道、大井川鐵道のように観光客に有名な鉄道会社と異なり、天竜浜名湖鉄道は全国的には知名度が低いだけに、観光客誘致には大きなポテンシャルを感じます。1日フリーきっぷ(1,750円)を買って、丸1日を天竜浜名湖鉄道沿線で過ごすのも面白いかもしれません。また、途中下車して徒歩やレンタサイクルで田園風景を見ながら走るのもいいのではないか、と思いました。いずれチャレンジしてみたいです。

天竜浜名湖鉄道にも「どうする家康」の放送を記念したラッピング電車があります。徳川家康の嫡男「信康」が城主であった二俣城近くの駅である天竜二俣駅は、副駅名を「どうして!?信康」としています。「どうして信康が切腹しなければならなかったのか」という意味でしょうか。

天竜浜名湖鉄道

天竜浜名湖鉄道

「天竜浜名湖鉄道 天竜二俣駅」は、映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に登場する「第3村」のモデル地の1つでした。天竜二俣駅の所在地である浜松市への観光客誘致を目的に、天竜浜名湖鉄道と遠州鉄道は共にエヴァンゲリオンを活用し、それぞれラッピング電車を運行しています。また、両社は「天浜線&遠鉄電車共通1日フリーきっぷ」を1,480円で販売しています。エヴァンゲリオンのファンは天竜浜名湖鉄道と遠州鉄道の両方に乗車してみてはいかがでしょうか

天竜浜名湖鉄道

3:静岡鉄道

静岡鉄道は静岡県内で最も短い営業路線となる静岡清水線(11.0km)を有する鉄道会社です。遠州鉄道同様、鉄道事業の売上高は全体の9.6%(121億円、2020年度)しかなく、不動産事業が主力事業です。静岡清水線は、製茶問屋から清水港へ輸出用茶葉を軽便鉄道で運ぶ事を目的として敷設された路線でした

静岡鉄道

私は新静岡駅から新清水駅まで乗車しました。現在の静岡清水線は住宅街を走るトラムのように感じました。乗降する乗客が少なく、また観光に適した路線でもないため、集客をどうするかが課題でしょう。静岡鉄道の鉄道事業の営業損益は2020年度で29億円の赤字、コロナ前の2019年度でも19億円の赤字でした。

静岡鉄道

観光客が多い「三保松原」、「国宝・久能山東照宮」、清水港「河岸の市」などへ新清水駅からバスを運行すればいいのではないか、と思いました。路線バスはあるのですが、とにかく不便でした。

 

4:マグロ丼、三保松原、久能山東照宮

新清水駅から徒歩7分程度の場所にある清水魚市場「河岸の市」に行きました。「河岸の市」はJR清水駅から徒歩6分程度なので、清水駅からのほうが若干便利です。

まぐろ館「魚市場食堂」でマグロいっぱい丼(1,300円)を昼食に頂きました。客が「ストップ」というまで、店員が漬けマグロ(メバチマグロやビンチョウマグロ)をどんぶりに盛ります。私はマグロがどんぶりからこぼれた6回目まで「ストップ」と言うのを粘りました。

魚市場食堂

山盛りとなった漬けマグロを食べだしてから5分後、ようやくどんぶりのご飯を見えてきました。マグロ好きには堪らない店だと思います。ただし、量ではなく本マグロなどおいしさを求める人は別の店の方がいいと思います。

昼食後、三保松原までバスで移動しました。三保松原入口でバスを降り、羽衣伝説ゆかりの神社である御穂神社(みほじんじゃ)に行きました。縁結びのパワースポットとしても人気があります。

御穗神社

三保松原

御穂神社から約500mの松並木の「神の道」を通り、三保松原へ行きました。三保松原は国の名勝であり、世界遺産富士山の構成資産の一部です。三保松原は1922年に国に指定された初めての「名勝(めいしょう)」です。砂嘴は約7kmあり、約3万本のクロマツが生えています。天女が羽衣をかけたとされる羽衣伝説で有名な「羽衣の松」もあります。

三保松原

残念ながら、三保松原では雲がかかり富士山は見えませんでした。駿河湾観光連盟によると、三保松原から富士山を見るのは1〜3月がお勧めとのことです。

三保松原

三保松原から久能山東照宮へ向かいました。途中で路線バスを乗り継がなくてはなりません。しかも、乗り継ぎのバス停は道路の逆側にあるという非常に乗り継ぎが難しい路線でした。日本語が分からない外国人が乗り継ぐことは不可能ではないでしょうか。名勝・世界遺産である三保松原から静岡県唯一の国宝建造物である久能山東照宮への交通がこんなにも不便でいいのだろうか、と考えさせられました。

久能山東照宮へは「久能山下」のバス停で降り、約20分かけて階段を登ります。階段は1,159段あり、登るのは相当疲れます。ただ、最上部では駿河湾の絶景が堪能できます。なお、足が不自由な方や体力に自信がない方は、日本平ロープウェイを利用すれば簡単に久能山東照宮へアクセスできます。

久能山東照宮

久能山東照宮は徳川家康を祀る霊廟として1617年に創建されました。権現造、総漆塗、極彩色などの特徴を持つ社殿は世界遺産である日光東照宮の19年前に造られました。

久能山東照宮

徳川家康公の御遺骸を埋葬した神廟(しんびょう)は西向きに建てられています。「西向き」である理由は家康の遺言で、故郷である三河を見ている、西国諸国に睨みを利かせているなどの諸説があります。

久能山東照宮

清水駅行のバスが2時間に1本しかないため、久能山東照宮の見学は20分程度で切り上げ、1,159段の階段を駆け下りて、「久能山下」のバス停から清水駅まで向かいました。「久能山下」バス停からの乗客は私一人でした。不便だから利用者が少ないのか、利用者が少ないから運行本数が少ないのかは不明ですが、とにかく不便な国宝見学となりました。

 

5:クラフトビール、山正

清水駅から沼津駅までJRで移動し、沼津駅近くの「Repubrew」でクラフトビールを楽しみました。タップが20もある素晴らしいビアバーでした。クラフトビールのおいしさはもちろんですが、店員さんや常連さんたちも非常にフレンドリーで心地いい店でした。必ずや再訪しようと決意しました。

Repubrew

Repubrew

Repubrew

「Repubrew」の後に、「山正」で夕食を食べました。「山正」は食べログにおいて、沼津市で1位(ランキング、登録者数とも)という大人気の海鮮料理店です。私は運良く予約が取れたので初訪問しました。当日はコース料理を注文したのですが、味も量もコストパフォーマンスも大満足でした。接客も素晴らしく、人気店であることがよく分かりました。週末(金曜日、土曜日)は予約が困難なほど混むようですが、月曜日から木曜日は予約が取れるかもしれないとのことでした。こちらも再訪したい店となりました。

山正

山正

山正

Follow me!

PAGE TOP