日本旅行の際に日本人と上手にコミュニケーションをとる方法
目次
1:旅行時の人との会話は記憶に残りやすい
2:日本人とのコミュニケーションの前提条件
3:コミュニケーションを取りやすい場所
4:飲食店におけるコミュニケーションの工夫
1:旅行時の人との会話は記憶に残りやすい
皆さんの旅行の記憶は景色ですか、旅先での人との会話ですか?私にとって、より鮮明な旅行の記憶は人との会話です。
私が50回近く旅行・出張をした台湾では、タクシー運転手との会話や屋台街・小吃屋(魯肉飯・牛肉麺・小籠包・蚵仔煎など)での何気ない会話の記憶が多くあります。3年間仕事で滞在し、出張でも3か月間に一回のペースで訪問した香港でも、飲茶屋でのにぎやかな会話やラマ島やランタオ島の水上レストランなどでの会話が印象的でした。香港同様、出張や仕事で滞在したシンガポールでもホーカーズなどでのにぎやかな会話を、マーライオンなどの景色以上にはっきりと覚えています。
外国人観光客に人気がある大阪(2019年の外国人観光客の訪問率1位)が人気の理由に「たこ焼き」などの食べ歩きの魅力に加え、地元の人が外国人観光客に気さくに声をかけてくれることが挙げられます。商売の町・大阪ならではの大阪人の気質です。
2:日本人とのコミュニケーションの前提条件
今回は、40カ国以上の外国旅行を経験し日本の全ての都道府県を旅行した私が、日本人とのコミュニケーションを上手にそして簡単にとる方法をお伝えしたいと思います。特に、日本の地方を旅行する場合に有効でしょう。
日本人は外国人観光客に興味があっても、恥ずかしがり屋であることや語学力に対する自信のなさなどから自分からは話しかけることが少ないため、日本人とのコミュニケーションをとる仕組み作りが大切です。
日本人とのコミュニケーションをとる前提条件を先に挙げます。
1:笑顔
最低条件は笑顔です。笑顔がないとコミュニケーションを取りづらいのはどの国でも同じです。
2:簡単な日本語を覚える
「こんにちは」「ありがとう」「おいしい」の3つの日本語を覚えておくと、コミュニケーションが取りやすくなります。
3:できれば、簡単な方言を覚える
「こんにちは」「ありがとう」「おいしい」という日本語は標準語です。日本には多くの方言があり、訪問先の方言を覚えていれば地元の人とのコミュニケーションをよりとりやすくなるでしょう。どの土地の人でも、自らの土地の言葉を外国人が覚えてくれればうれしいものです。
4:出身国を言う
会話の初めに必ず自分の出身国を言いましょう。あなたの出身国を知ることで、日本人もその国について知っている知識で会話をすることができます。特に有名観光地の存在や著名なスポーツ選手、歌手・俳優・女優などがいれば、それも話してみましょう。さらに会話が弾むかもしれません。
5:外国人観光客が少ない場所に行く
外国人観光客が多い場所に行くと、日本人にとってはあなたがその他大勢に紛れてしまい、コミュニケーションを取りづらくなります。大阪は大阪人の開放的な気質により観光客が多くてもコミュニケーションを取れる例外の場所です。
6:鉄道や路線バスを利用する
レンタカーや団体バスを利用すると地元の人々と接触する機会がありません。鉄道や路線バスなどを利用し、地元の人々と接触する可能性を高めましょう。レンタル自転車での観光や徒歩での散歩も、地元の人々と接触するチャンスです。
3:コミュニケーションを取りやすい場所
1:観光案内所
地方でも多くの場所に観光案内所があります。観光案内所の職員は外国人観光客に比較的慣れており、英語など外国語を話す人もいます。まずは観光案内所で地元観光について質問をして、その土地のことを学びましょう。また、観光案内所で地元の人々に人気の飲食店や食べ物・飲み物を聞き、紙に書いてもらうとより良いでしょう。後述する飲食店での会話に繋ぐことができます。
2:宿泊場所
ホテルや旅館もコミュニケーションを取りやすい場所です。観光案内所同様に、地元の人に人気の飲食店や食べ物・飲み物を聞き、紙に書いてもらうと良いでしょう。
3:観光スポット
神社仏閣や美術館・博物館など、観光スポットには多くの日本人も訪問します。そこで話が弾みそうな日本人を見つけ、写真撮影を頼みましょう。写真を撮ってもらったら、「ありがとう」と感謝を伝え、上述のように自分の出身国を言ってから、地元で人気の飲食店や食べ物、飲み物を聞いてみれば、コミュニケーションが弾む可能性が高まります。親切な人であれば、紙にお勧めの飲食店や食べ物・飲み物を書いてくれるかもしれません。
4:飲食店
冒頭に書いたように、私が外国で多くのコミュニケーションをとったのは飲食店でした。一定の時間を同じ店で過ごし、美味しい食事を食べて誰もがリラックスした状態ですから、会話の機会は広がります。どの国でも飲食店は地元の人々とコミュニケーションを取りやすい場所といえるでしょう。
しかし、日本の場合、日本語メニューしかない飲食店に行くと注文ができないという懸念から、地元の人々賑わう飲食店に入店することをためらう外国人観光客も多くいます。日本語メニューしかない飲食店に行った場合、観光案内所や観光スポットなどで教えてもらったお勧めの食べ物・飲み物を注文しましょう。さらに、飲食店では「お勧めはありますか」と聞きましょう。アレルギーや宗教上の理由で食べられないものがある場合は、事前に伝えることが必要です。(これは旅行前にイラストや写真などで用意しておいて、それを見せることで店員にも伝わりやすいかもしれません。)
4:飲食店におけるコミュニケーションの工夫
他にもいくつか工夫が必要です。
1:カウンター席に座る
あなたが1〜2人で旅行をするなら、カウンター席がお勧めです。カウンター席であれば、カウンター越しに料理人など店の人がいて、日本語ができなくても店員とコミュニケーションが取れる可能性が格段に高まります。また距離が近いため、あなたの横に座る地元の人々とのコミュニケーションを取れる可能性がテーブル席よりも高くなるでしょう。
2:テーブル席や座敷ならカウンター席近くを選ぶ
3人以上なら、テーブル席や座敷に通されることが多くなります。その場合、店の奥の席だと、店員や他の客とコミュニケーションを取れる機会が大きく減ります。できれば、入り口近くのカウンター席近くを選び、店員や他の客との距離を縮めましょう。日本でも外国でも入口から離れた席の方が上座ですが、入り口近くのカウンター席の方がコミュニケーションを取りやすいです。ただ、飲食店によってはカウンター席が奥にあるため、その場合は店の奥のカウンター席近くがお勧めです。
3:郷土料理や地酒など地元の人が喜ぶ料理を頼む
観光案内所や観光スポットで紙に書いてもらった食べ物や飲み物を注文しましょう。郷土料理や地酒を頂いたら、明るく大きな声で「おいしい」と言いましょう。「おいしい」という意味のその土地の方言であれば、さらに良いでしょう。
4:積極的に地元の人が食べている食事を聞く
自分たちが知らない郷土料理や地酒などを地元の人たちが美味しそうに食べていたら、「それは何ですか」と聞きましょう。教えてもらったら「ありがとう」とお礼を言い、「私も注文したいです」と店員に注文しましょう。料理を食べた後に「おいしい。ありがとう」と言えば、地元の人や店員は間違いなく喜ぶでしょう。
5:飲食店が気に入ったら複数回通う
同じ土地での滞在が2〜3日以上の場合に限られますが、気に入った飲食店が見つかれば、昼食、夕食など何度か通うとさらに店員と親しくなれ、地元客との会話も弾む可能性が高まります。これは私も何度か経験したことですが、よりコミュニケーションをとるためには非常に有効な手段です。