7月の日本旅程2日目(北海道)
(7月3日 日曜日)
目次
1、国泰寺
7月3日(日)は釧路市から厚岸町へ向かい、厚岸観光を満喫しました。私が利用した厚岸町まで交通機関は以下の通りです。
釧路駅8:18発 根室本線 根室行 厚岸駅9:11着 運賃1,130円
厚岸駅に到着後、すぐにバスに乗り換え国泰寺へ向かいました。私が利用した交通機関は以下の通りです。
厚岸駅9:15発 国泰寺線バス 国泰寺 9:22着 運賃170円
国泰寺は江戸幕府により1804年に建立された蝦夷三官寺のひとつです。他の二つは有珠善光寺(伊達市)、様似等澍院(様似町)となります。国泰寺など蝦夷三官寺は蝦夷地(現在の北海道)で死亡した和人の葬儀とアイヌ民族への仏教布教を目的としたものです。また、蝦夷地へ進出しアイヌ民族へキリスト教布教を行おうとしていたロシア帝国に対する牽制の意味合いもありました。
国泰寺は国の史跡に指定されています。本堂前の庭園が見事でした。ゆっくり散策し、国泰寺は趣のあるいい寺院であると感じました。国泰寺の山門には江戸幕府が寺院を設立したことを示す葵の御紋が彫られていました。
2、厚岸神社
国泰寺のすぐ隣に厚岸神社があります。ちょうど私が訪問した7月3日(日)に例祭が行われていました。
厚岸神社は1791年に最上徳内(もがみ とくない)によって創建されました。最上徳内は9回も蝦夷地に渡り、江戸時代の随一の「蝦夷通」として知られました。最上徳内はドイツの医師・植物学者であったシーボルトとも親交がありました。
3、正行寺(しょうぎょうじ)
国泰寺・厚岸神社から正行寺へ歩いて行きました。徒歩で10分強で到着しました。
正行寺は1879年に浄土真宗大谷派が厚岸説教所を開設したことに始まります。現在の本堂は糸魚川市の浄土真宗満長寺本堂(1799年建築)を解体して現在地に移築したものです。本堂は道東唯一の国の重要文化財です。
正行寺の鐘楼は1908年に建立されました。国の有形文化財です。
4、厚岸味覚ターミナル コンキリエ
正行寺の見学を終え、タクシーで厚岸味覚ターミナル コンキリエへ行きました。正行寺からコンキリエまではタクシーで1,200円程度、10分間ほどかかりました。
コンキリエは道の駅厚岸グルメパークの愛称でイタリア語で「貝の形をした食べ物」を意味します。施設の外観も厚岸名産の牡蠣をイメージしたものです。
コンキリエは旅行雑誌「北海道じゃらん」4月号の道の駅ランキング2022「レストランなどの食事メニュー」部門で89.9点を獲得し、12年連続1位となるなど、非常に人気が高い道の駅です。小高い丘の上に建っているのでコンキリエからの見晴らしもとてもいいです。
道の駅ではありますが、厚岸駅から徒歩4分と列車旅の旅行者にもアクセスがいいので、訪問をお勧めします。
5、厚岸大橋
コンキリエで昼食を食べた後、厚岸大橋まで散歩しました。厚岸大橋は全長456.5mあります。北海道で最初の海上橋として1972年に開通しました。厚岸大橋は厚岸湖と厚岸湾の境の水路にかかっている橋となります。厚岸駅から国泰寺や正行寺へ行くには厚岸大橋を通ります。
厚岸大橋がかかる厚岸湖には牡蠣島(正式には弁天島)と小さな弁天神社があります。
6、ルパン三世ラッピングトレイン
厚岸大橋までの散歩を楽しんだ後、厚岸駅から釧路駅へ戻りました。私が利用した列車は以下の通りです。
厚岸駅15:04発 根室本線 釧路行 釧路駅15:53着 運賃1,130円
厚岸駅から釧路駅までの列車はルパン三世ラッピングトレインでした。「ルパン三世」の作者であるモンキー・パンチ氏は、根室本線(花咲線)の沿線にある厚岸群浜中町出身であるため、地域活性化を目的に2012年よりルパン三世ラッピングトレインの運行が開始しました。
ルパン三世ラッピングトレインは主に釧路根室間を一日一往復半しています。ただし、釧路網走間の運行や運行が無い日もあるため、JR北海道の運行予定を確認する必要があります。私は全く確認していなかったのですが、運良くルパン三世ラッピングトレインに乗車することができました。
7、花時計と釧路の夕陽
釧路に戻り、少し釧路市内を散歩しました。幣舞橋近くの幣舞公園には大きな花時計があります。この花時計は直径10mあり、約1,300株の花で彩られます。幣舞公園からは幣舞橋や釧路フィッシャーマンズワーフMOOを見渡すことができます。
釧路は夕焼けで有名です。「世界三大夕日」に数えられています。緯度が高いと夕日の入射角度が深くなって、きれいな夕日になるそうです。なお、釧路の緯度は北緯43度です。他に「世界三大夕日」にはインドネシアのバリ島、フィリピンのマニラが選定されています。本来ならば、幣舞橋周辺で撮影したかったのですが、夕陽のタイミングが釧路駅周辺でした。それでも十分美しい夕陽でした。
なお、現在の釧路駅駅舎は1961年に開業して、とても古い景観をしています。昭和時代初期や大正時代のレンガ造りの駅舎でもないため、趣があるわけでもなく、寂びれている雰囲気です。釧路駅周辺も使用されていないビルが多く、かなり寂びれている印象を感じさせます。
ただし、釧路駅は札幌駅まで往復する特急「おおぞら」の始発・終着駅です。また、「たらば蟹ちらし」、「かきべん」、「花咲かにめし」などかなり魅力的な駅弁が売られています。朝に大量に売られていた駅弁が夕方には全て売り切れていたのが印象的でした。いつか特急「おおぞら」に乗って、駅弁を食べながら旅行したいです。
(注:文中に掲載している交通機関の出発・到着時間や運賃、入場料、食事の料金などはBLOG執筆時のものです。今後変更する可能性がありますので、旅行に行く際にご自身でご確認ください。)