3月の日本旅程3日目(広島県 食事編)
(3月24日 木曜日)
目次
1、FUKUBEER
「たけはら町並み保存地区」の散策を楽しんだ後、「道の駅たけはら」でFUKUBEERを飲みました。FUKUBEERは竹原市田ノ浦で養蜂場を営む「FUKUBEE」の蜂蜜入りのゴールデンエールです。「FUKUBEE」と岩手県石見市の石見麦酒とのコラボ商品です。ビールですが、蜂蜜入りなので午前中に飲むにはぴったりの優しい味のビールでした。
FUKUBEERはWeb検索してもあまりヒットしないので、生産量が少ない限定ビールだと思います。特に、ビールの苦さが苦手な女性にはピッタリのビールだと思うので、全国販売を期待したいと思います。ビール瓶のデザインもかわいいデザインでした。
「道の駅たけはら」は地元産の野菜などを多く販売しており、午前中から多くの竹原市民が買い物を楽しんでいました。明るく清潔な建物は好感を持てました。「たけはら町並み保存地区」の散策前後には観光客にもお勧めしたい「道の駅」です。
2、尾道ラーメン 喰海
尾道駅に到着後、「喰海」で尾道ラーメンを食べました。尾道ラーメンは豚の背脂を浮かせた醤油ベースのスープと平打ち麺が特徴で全国的にも有名なご当地ラーメンです。
Wikipediaで調べてみると、尾道ラーメンは2系統あるようです。「尾道ラーメンは1947年に尾道で台湾出身の朱阿俊が屋台で提供した中華そばに始まったと言われる。ただし、1990年代に福山市鞆の浦の珍味メーカーの阿藻珍味(あもちんみ)が販売したお土産用尾道ラーメンと同系統のラーメンを出す店が増え、一般的に尾道ラーメンといった場合には、こちらを指すことが多い」とのことです。阿藻珍味が福山市のメーカーであるため、新横浜ラーメン博物館の創業者の岩岡洋志は「尾道・福山ラーメン」と呼ぶべきかもしれないと述べているようです。
いずれにせよ、尾道ラーメンの全国的な知名度上昇とともに、尾道の知名度も向上したと思われ、相乗効果があったと私は思います。
「喰海」の尾道ラーメンは優しい味で美味しかったです。ただし、私には少し麺が柔らかかったかな、と思いました。店主は非常に礼儀正しく、優しい方でした。
3、尾道浪漫珈琲
尾道散策の途中で、尾道本通り商店街にある「尾道浪漫珈琲」で休憩しました。内装がクラシカルな店内はどこか懐かしい雰囲気の珈琲店です。「尾道浪漫珈琲」のホームページにも「地域に根差した老舗型珈琲専門店を目指し」とありました。
「尾道浪漫珈琲」は自家焙煎珈琲の店で、客席で氷で満たされたグラスの中に、サイフォンで持ってこられた珈琲が注がれます。コーヒー2杯分とのことで、とても濃い美味しいコーヒーでした。尾道本通り商店街の人通りは多くなかったですが、「尾道浪漫珈琲」は結構混んでおり、尾道の人気珈琲店だということが分かりました。お勧めの珈琲店です。
4、海の幸八(こうはち)
福山駅に到着し、ホテルにチェックインした後に、居酒屋「海の幸八(こうはち)」で夕食を食べました。「海の幸八」は福山駅の高架下にあります。
「海の幸八」で注文したのは「刺身盛り合わせ」、「蝦蛄の酢漬け」、「ネブト唐揚げ」、「ちいちいイカの天ぷら」です。
「刺身盛り合わせ」は春が旬のサヨリや真鯛を中心に多くの種類の刺身が綺麗に盛り付けられていました。美味しい刺身でした。広島桜ダイは全国漁業協同組合連合会選定の「PRIDE FISH」(旬:3月~5月)です。
「蝦蛄の酢漬け」は瀬戸内海で獲れた新鮮な旬の蝦蛄を酢漬けにしたもので、日本酒と合う美味しい逸品でした。蝦蛄の旬は3-4月、9-10月の年2回あります。
絶品だったのは、「ネブト唐揚げ」です。「海の幸八」の食べログでも、「イチオシ料理は福山名物 ネブト唐揚げ」と書いてありました。サクサクの衣と食べやすいサイズでビールにも日本酒にも合う絶品料理でした。ネブトは瀬戸内海でとれる体長3~5cmくらいの白身魚です。一般的に「天竺鯛(テンジクダイ)」と呼ばれています。旬は5月~9月と言われているので、3月下旬だと少し旬には早かったかもしれません。ただし、とても美味しかったので大満足でした。
備後圏域の沿岸4市(広島県福山市、尾道市、三原市、岡山県笠岡市)と漁業関係団体が「備後フィッシュ」ブランドを推進しています。「備後フィッシュ」とは備後の漁師1,000人が選んだ25種の魚です。ネブトは夏の「備後フィッシュ」にエビ、キジハタ(アコウ)、キュウセン(ギザミ)、シロギス、スズキ、タコ、マナガツオの7種とともに選ばれています。なお、春はアサリ、イカ、ウマヅラハギ、サワラ、シログチ、マダイ、メバルの7種、秋はカサゴ、カレイ、タチウオの3種、冬はアナゴ、ウシノシタ(ゲンチョウ)、オニオコゼ、ガザミ(ワタリガニ)、クロダイ(チヌ)、シャコ、ヒラメの7種が「備後フィッシュ」に選ばれています。
また、「ネブト唐揚げ」は農林水産省の広島県「うちの郷土料理」に選ばれています。
「ちいちいイカの天ぷら」もホタルイカの天ぷらによく似た味で美味しかったです。ちいちいイカとは「ベイカ」のことで、福山地方の方言です。「ベイカ」は米烏賊と書きます。米粒のような卵をもっているため、米烏賊と名付けられました。旬は春から初夏です。
5、自由軒
「海の幸八」のあとに、「自由軒」で飲みなおしました。「自由軒」は地元民に愛される食堂兼居酒屋という雰囲気の店です。私の訪問時もとても混んでいました。コの字型カウンターで飲み食いする「自由軒」の雰囲気はとても好きです。コの字型カウンターは向かい正面のお客さんの楽しそうな顔も見えるので大好きです。もちろん、コの字型カウンターでは美味しくない店だと不快な顔のお客さんが見えるので、逆効果ですが。
「自由軒」で食べたのは「おでん」と「レバニラ炒め」と「くわいの素揚げ」です。
「自由軒」の「おでん」は甘い味噌がかかっていました。私には少し甘過ぎました。でも、「自由軒」の店には「おでん」とでかでか書いてあるように、「おでん」は店の売りの食べ物です。実際、多くの人が「おでん」を注文していました。「おでん」に甘い味噌をかけるのは、福山の「おでん」の特徴かと思ってネットで調べてみたのですが、特に、福山では「おでん」に甘い味噌をかける風習は見つかりませんでした。「自由軒」の「おでん」独特の食べ方のようです。
「レバニラ炒め」は町中華で食べるような美味しい「レバニラ炒め」でした。
絶品だったのは「くわいの素揚げ」です。福山市は日本一の慈姑(くわい)の生産地で全国の生産量の約6割を占めています。もともとは沼地に自生していたものを福山城の堀に植えたのが栽培の始まりといわれています。私は福山市が慈姑の大産地であることを今まで知りませんでした。ちなみに、福山市の環境イメージキャラクターは「くわいちゃん」です。
慈姑は実から芽が伸びるため、目(芽)出たい縁起物として正月料理や祝いの席で食べられます。実際、私は慈姑を正月のお節料理でしか食べたことがありませんでした。「自由軒」で食べた「くわいの素揚げ」の美味しさは目から鱗でした。今までの人生で圧倒的に一番美味しい慈姑でした。
慈姑は農林水産省の広島県「うちの郷土料理」に「くわいの甘煮」として、選ばれています。
(注:文中に掲載している交通機関の出発・到着時間や運賃、入場料、食事の料金などはBLOG執筆時のものです。今後変更する可能性がありますので、旅行に行く際にご自身でご確認ください。)