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浮世絵(江戸木版画)が再注目される前に制作体験をお勧めします

浮世絵が再注目される前に制作体験をお勧めします

髙橋工房が企画・主催する「江戸木版画 版元の仕事」展(2024年3月18日~20日)を見学してきました。この展示会の会場は元高名な芸者歌手「市丸」の住居でした。髙橋工房は当社が浮世絵制作体験を販売させていただいている日本最古の江戸木版画の工房です。創業は安政年間(1855年から1860年)となります。髙橋工房は摺師から始まり、版元も手掛ける工房です。

「江戸木版画 版元の仕事」展では江戸時代の浮世絵から現代の絵師が描いた木版画まで幅広く展示されており、大変勉強になりました。今回の展示会では高橋工房の新たな取り組みとして、長崎県の波佐見焼の小皿にも江戸情緒あふれる絵を転写して展示していました。写真撮影が禁止であったため、素晴らしい作品をお見せできないことは残念ですが、直接足を運んでみてはいかがでしょうか。

江戸木版画とは、日本独自の多色摺り木版画の技術です。江戸の庶民が気軽に楽しめる印刷物として浮世絵木版画が大流行し、江戸木版画の技術と文化が確立しました。

江戸木版画は、下絵を描く「絵師」、絵柄の色ごとの板木を彫り上げる「彫師」、バレンで和紙に絵柄を摺り重ね、作品を仕上げる「摺師」の三者の職人に加え、作品を企画・統括する出版社の役割である「版元」の四者が揃って初めて成り立つ総合芸術です。完全な分業制をとることで、世界に類を見ない高度な技術が生まれました。

「版元」は時流に沿った出版物を企画し、「絵師」に下絵を依頼し、「彫師」、「摺師」を定め、版木を調達し、同時に作品に合った紙を産地に注文するなど全て一連の作業をプロデュースして作品を世に送り出します。紙の産地は越前(福井県)、阿波(徳島県)、土佐(高知県)などになります。また、「版元」は版画制作のみならず、完成した版画がどのような額装、軸装、屏風に合うかまでも考えて最終的に作品を販売します。

2025年1月から、NHK大河ドラマで「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)〜」が放送予定です。このドラマは浮世絵の版元「蔦屋重三郎(1750-1797)」をモデルにした作品です。蔦屋重三郎が見出した才能は、喜多川歌麿、葛飾北斎、写楽など、のちに世界的にも有名となった絵師たちです。

こうした浮世絵の版元の大河ドラマ化は浮世絵が再注目されるきっかけとなるでしょう。2025年に浮世絵が再注目され、高橋工房での浮世絵制作体験の予約がとれなくなる前の今年中に浮世絵制作体験をしておくことをお勧めします。是非、早めの予約をご検討ください。

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