奈良県の観光地巡り②
2日目は春日大社や東大寺、興福寺など、奈良県を代表する観光スポットを自転車で回りました。
目次
1:春日大社
2:東大寺
3:正倉院
4:般若寺
5:興福寺
6:元興寺
7:十輪院
8:奈良駅(2代目駅舎)
1:春日大社
春日大社は768年に創建されました。日本全国に1,000社前後ある春日神社の総本社です。春日大社は「古都奈良の文化財」として世界遺産に登録されています。
主祭神の武甕槌命(たけみかづちのかみ)が白鹿に乗ってきたとされ、鹿を神使としています。そのため、奈良公園周辺には鹿が多くおり、観光客を楽しませています。ただし、人を角で突いたり、噛んだりする凶暴な鹿もいるため、注意が必要です。
本殿のすぐ側に藤浪之屋(ふじなみのや)があります。藤浪之屋では年3回(節分・8月14日・15日)すべての燈籠に浄火をともす「春日万燈籠」が行われています。かつての神事「春日万燈籠」を再現したもので、真っ暗な空間に浮かび上がる約三千基の燈籠の幻想的な光を見学することができます。なお、藤浪之屋の見学には本殿の参拝料金を支払う必要があります。
春日大社本殿から山道を少し歩くと若宮神社、紀伊神社など摂社や末社が立ち並んでいます。観光客もほとんどいないので、神域の静かな雰囲気を満喫することができます。
2:東大寺
東大寺へは春日大社本殿から徒歩20分前後かかりました。途中、多くの鹿がおり、道中も飽きることはありませんでした。
東大寺は聖武天皇により8世紀前半に創建されました。東大寺は世界遺産であり、かつ転害門、法華堂、大仏などは国宝です。大仏開眼会(かいげんえ)は752年に挙行されました。大仏は像高14.7メートルにもなる盧舎那仏像で国宝です。大仏の左右に脇侍として安置されているのが、木造の如意輪観音坐像・虚空蔵菩薩坐像で、どちらも国の重要文化財です。
3:正倉院
正倉院は東大寺大仏殿から徒歩5分の場所にあります。今は宮内庁管轄ですが、昔は東大寺に管理されていました。世界遺産にも登録されています。
正倉院は横幅33.1メートル、奥行9.3メートル、床下の柱の高さは2.5メートルもある巨大建造物です。私は東大寺の大仏よりも正倉院の巨大さに驚きました。正倉院はシルクロードの終着地点と言われた奈良時代の宝物殿の実態を伝える必見の建物といえるでしょう。
4:般若寺
般若寺は東大寺大仏殿から徒歩25分程度の場所にあります。緩やかな坂になっていて、自転車で坂を上った私はかなり苦労しました。
般若寺の創建時期は不明ですが、奈良時代には般若寺が存在していたと言われています。楼門は国宝、十三重石塔などは重要文化財です。総高14.2メートルもある十三重石塔は1253年ごろに建設された日本の代表的な石塔の一つです。
般若寺は「花の寺」として知られており、私の訪問時は水仙が見ごろでした。境内に飾られていた「スイセングラス」もきれいでした。
般若寺はこぢんまりとした寺ですが、観光客もおらず、奈良の観光客の喧騒から離れたい場合にはとてもいい寺院だと思います。
5:興福寺
興福寺は般若寺から徒歩30分程度、自転車では10分程度の場所にあります。東大寺大仏殿からは徒歩15分程度なので、多くの観光客は東大寺から直接興福寺に歩いていくことが多いと思います(もちろん、訪問順序が逆の場合もあります)。
興福寺は藤原鎌足夫人の鏡王女が夫の病気平癒を願い、669年に創建した寺が起源です。710年の平城京への遷都に際し、鎌足の子である不比等が現在地に移転し「興福寺」と名付けました。その後、長く藤原氏の氏寺として強大な勢力を誇りました。
東金堂、五重塔、三重塔、北円堂などは国宝、南円堂は国の重要文化財です。興福寺は「古都奈良の文化財」の一部として世界遺産にも登録されています。
6:元興寺
元興寺(がんごうじ)は興福寺から徒歩10分弱の距離にあります。元興寺は蘇我馬子が建立した日本最古の本格的仏教寺院である法興寺(飛鳥寺)が、平城京遷都により平城京内に移転した寺院です。奈良時代には大寺院でしたが、中世以降次第に衰退しました。
元興寺は世界遺産「古都奈良の文化財」の構成資産の1つでもあります。1日目に訪問した法起寺同様、世界遺産としてはかなり小規模の寺院です。その分、静かで落ち着きます。
国宝である本堂の屋根瓦の一部にも飛鳥〜奈良時代の古瓦が使用されています。この古瓦は行基葺(ぎょうきぶき)で葺かれており、日本最古の瓦です。
7:十輪院
十輪院は元興寺から徒歩5分ほどの距離にある寺院です。庶民の地蔵信仰の寺として栄え、本堂は国宝に指定されています。十輪院は般若寺や元興寺よりも小規模な寺院で観光客は皆無でした。
8:奈良駅(2代目駅舎)
1934年に竣工した奈良駅の2代目駅舎は近代化産業遺産となっている立派な石造りの建物です。路線高架化工事の為に曳家方法で北へ約30メートル移設され、2009年からは奈良市総合観光案内所として多くの観光客に利用されています。