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埼玉県の地方鉄道(秩父鉄道)①

埼玉県の地方鉄道(秩父鉄道)①

目次

1:西武鉄道の特急ラビューで秩父へ

2:芝桜の丘(羊山公園)、三峯神社

3:秩父鉄道で熊谷へ

4:歓喜院聖天堂

5:東松山の「やきとり」

芝桜の丘

1:西武鉄道の特急ラビューで秩父へ

4月下旬に秩父、熊谷へ日帰りで旅行に行きました。まずは、西武池袋駅から西武鉄道の特急ラビューで秩父へ向かいました。特急ラビューは、レモンイエローの座席が鮮やかな印象を与えるとともに、窓がとても大きく開放感あふれる素晴らしい特急列車です。西武鉄道の「未来を担うフラッグシップトレイン」として、2019年3月に運行を開始しました。特急ラビューのデザイン監修は世界的建築家の妹島和世氏によるものです。

特急ラビュー

妹島和世氏は「建築界のノーベル賞」とも言われるプリツカー賞(Pritzker Prize)を受賞したこともある私が大好きな建築家です。「日立駅自由通路及び橋上駅舎」や「すみだ北斎美術館」など印象的な建築設計を手掛けています。

特急ラビュー

 

2:芝桜の丘(羊山公園)、三峯神社

西武秩父駅に到着し、徒歩20分ほどの場所にある芝桜の丘(羊山公園)へ行きました。ちょうど芝桜が満開時期であり、見事な風景を楽しめました。秩父のシンボルである武甲山(1,304メートル)の麓にある羊山公園は、3月下旬~4月上旬にはソメイヨシノをはじめ、しだれ桜、八重桜など約1000本の桜が咲きます。ただ、鮮やかな色で写真映えする「芝桜の丘」が羊山公園をもっとも有名にしているといえるでしょう。芝桜の見ごろの時期には入園料300円が必要です。

芝桜の丘

羊山公園の後に、バスで三峯神社(みつみねじんじゃ)へ行きました。バスは平日の朝(9:10発)にもかかわらず、座席は満席、かつ多くの立ち客でほぼ満員状態でした。三峯神社への参拝客がほとんどでしたが、秩父多摩甲斐国立公園内の山々への登山客やハイキング客も散見されました。三峯神社も秩父多摩甲斐国立公園の中にあります。

三峯神社は日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征中、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉册尊(いざなみのみこと)をお祀りしたのが始まりと伝わっています。この時、日本武尊を道案内したのが狼であったとされ、神様の使いとして一緒にお祀りされています。このため、狛犬の代わりに神社各所に狼の像が鎮座しています。

三峯神社

三峯神社の鳥居は明神型鳥居を三つ組み合わせた鳥居、三ツ鳥居です。三ツ鳥居は全国的にも非常に珍しい鳥居です。

三峯神社

三峯神社の本殿、拝殿、随身門、手水舎などは埼玉県の指定有形文化財(建造物)です。手水舎の屋根は切妻造両軒唐破風で、極彩色の彫刻が四面に彫られています。全国的にも最大級のものではないでしょうか。

三峯神社

三峯神社

三峯神社

三峯神社

奥宮遥拝殿からは見事な山々の眺望が楽しめます。また、私が食事をした「三峯山 大島屋」からも素晴らしい景色を満喫できます。

三峯神社

三峯神社

「大島屋」では、西武鉄道のCM・ポスターの為に女優の吉高由里子さんが「わらじカツ丼」を食べているシーンが撮影されました。このCMにより秩父の名物グルメである「わらじカツ丼」の知名度が上がりました。私も「わらじカツ丼」を頂きました。とんかつはやや硬かったですが、出汁のきいたタレがかかっていてとても美味しく、お勧めのご当地グルメと言えます。

わらじカツ丼

なお、「大島屋」から見える雲取山(東京都の最高峰、2,017m)は「鬼滅の刃」の主人公・竈門炭治郎とその妹・禰豆子の出身地とされています。三峰ビジターセンターではそのパネルが展示されていました。また、三峯神社から3.4km離れた場所には「竈三柱神社(かまどみはしらじんじゃ)」がある、とパネルに書いてありました。

鬼滅の刃

その後、「三峰お犬茶屋 山麓亭」で秩父グルメである「中津川いもでんがく」を食べました。中津川芋は奥秩父大滝村の特産品で、皮がやわらかく串に刺しても割れないことが特徴です。中津川芋は芋自体にはほとんど味がないようですが、地元産の味噌、えごま、調味料等を使用して田楽にしています。見かけは素朴ですが、とてもおいしい田楽でした。三峯神社参拝の際には是非食べて頂きたい一品です。

中津川いもでんがく

中津川いもでんがく

 

3:秩父鉄道で熊谷へ

三峯神社から再び満員のバスで西武秩父駅に戻り、御花畑駅から秩父鉄道で熊谷駅へ向かいました。なお、「大島屋」の店員によると西武秩父駅と三峯神社の路線バスはいつも混んでいるので、出発時間の20分前には並ぶことをお客さんに勧めているようです。特別なイベント時などを除いた平常期としては、最も混んでいる地方路線バスといえるでしょう。

御花畑駅の副駅名は芝桜駅です。駅のホームにも芝桜の花壇があり、とてもきれいでした。

秩父鉄道

秩父鉄道は埼玉県に本社を構える唯一の地域鉄道事業者です。その営業路線は71.7kmと、関東地域で最長です。武甲山から産出される石灰石を運ぶ貨物輸送が盛んであり、太平洋セメント(元 秩父セメント)が秩父鉄道の筆頭株主です。

秩父鉄道

観光列車であるSL列車「SLパレオエクスプレス」を土日祝日中心に熊谷駅から三峰口駅まで往復運行しています。また、「超平和バスターズトレイン」などラッピングトレインを運行しています。秩父市が舞台設定のモデルとなったアニメ3部作「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「心が叫びたがってるんだ。」「空の青さを知る人よ」のキャラクターを全車両へラッピングしています。

秩父鉄道

観光客に人気が高い「長瀞ラインくだり」は秩父鉄道の直営です。「長瀞ラインくだり」を利用するには長瀞駅で下車し、「長瀞ラインくだり本部チケット売り場」などでチケットを購入後、無料送迎バスで「親鼻橋」から乗船します。乗船料金は大人2,000円、小人1,000円(繁忙期は10%増し)です。

秩父鉄道は路線バス事業やタクシー事業などは売却したため、鉄道事業の売上高が83%(2019年度)占めています。事業の多角化が進む地域鉄道事業者の中では、鉄道事業の割合が比較的高い事業者です。コロナ前の2019年度までは鉄道事業で黒字を計上していた数少ない地域鉄道事業者(95社中黒字は19社のみ)でもあります。

秩父鉄道沿線(私が乗車した御花畑駅ー熊谷駅間)は、「長瀞ラインくだり」以外は観光客向けというより地元住民の生活路線の色合いが濃いです。私の乗車時には、小学生が通学に利用していたり、農作業や買い物帰りの方が乗降車していました。なお、2022年10月にオープンしたばかりの「ふかや花園プレミアム・アウトレット」は、秩父鉄道の「ふかや花園駅」から徒歩3分です。

秩父鉄道

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