10月の日本旅程2日目(石川県2日目)
(10月21日、木曜日)
目次
2、旧金澤陸軍兵器支廠(石川県立歴史博物館、加賀本多博物館)
石川県2日目は金沢市内を観光しました。金沢市は観光スポットがコンパクトにまとまっており、各スポットは歩いて行ける距離感です。従って、一日で多くの観光スポットを回ることができます。また、お得なチケットもありますので利用しましょう。
兼六園プラスワン利用券(有効期間2日間)
大人(18歳以上)500円
兼六園に加えて、6施設(金沢城公園、石川近代文学館、石川県立美術館、石川県立歴史博物館、加賀本多博物館、いしかわ生活工芸ミュージアム)のうちいずれかに入場できます。
SAMURAI PASSPORT(サムライパスポート)(有効期間2日間)
1,000円で以下の12施設に入場可能です。前田土佐守家資料館、武家屋敷跡 野村家、菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓・橋爪門、特別名勝 兼六園、いしかわ生活工芸ミュージアム 、石川県立美術館、石川県立歴史博物館、金沢市老舗記念館、金沢市立中村記念美術館、鈴木大拙館、金沢能楽美術館、石川四高記念文化交流館
1、旧石川県第二中学校本館
石川県金沢市での観光は、宿泊したホテルの近くの「旧石川県第二中学校本館」から始めました。国の重要文化財です。現在は「金沢くらしの博物館」として使われています。1899年に建てられました。パステルカラーの綺麗な木造建築でした。
2、旧金澤陸軍兵器支廠(石川県立歴史博物館、加賀本多博物館)
次に、「旧石川県第二中学校本館」から歩いて5分程度の「旧金澤陸軍兵器支廠」へ行きました。また、兼六園から徒歩3分程度です。現在は石川県立歴史博物館と加賀本多博物館として利用されています。
旧金澤陸軍兵器支廠は赤レンガ造りの3棟で、1909年から1914年にかけて建設された国の重要文化財です。
石川県立歴史博物館では常設展では加賀藩や石川県の歴史などの展示があります。特に、私が感動したのは加賀・能登の祭りの「祭礼体感シアター」です。3面の巨大スクリーンや映像に合わせて振動する床など祭りの現場の雰囲気を体験できます。「祭礼体感シアター」では録画・録音・撮影はできません。
また、特別展として、徳川美術展「尾張徳川家の家宝」(10月9日から11月23日)が行われていました。国宝では3品(「源氏物語絵巻」、「初音の調度」、「津田遠江長光(つだとおとうみながみつ)」)の3点が出展されていました。全て、写真撮影は禁止されています。
「源氏物語絵巻」は12世紀前半に制作されたものです。色彩が綺麗な保存状態がとても良い絵巻でした。
「初音の調度」は三代徳川将軍家光の娘千代姫の婚礼道具です。装飾が実に見事で、細かい部分まで見入ってしまいました。
「津田遠江長光」は鎌倉時代の刀工・長光により作られた太刀であり、織田信長の愛刀でした。刀工・長光は国宝に指定されている刀が6口もある名工です。
入場料(常設展のみ)
一般300円、大学生、65歳以上 240円、高校生以下無料
加賀本多博物館との共通券
一般500円 大学生400円 高校生以下無料
特別展
一般1,300円、中高生900円、小学生700円
加賀本多博物館には加賀藩前田家に仕えた本多家の資料が納められています。甲冑・刀剣などの武具類や調度品を中心としています。石川県立歴史博物館と比べれば、見ごたえに欠けました。
入場料
一般400円、大学生300円、高校生以下無料
県立歴史博物館との共通券
一般500円 大学生400円 高校生以下無料
3、国立工芸館
旧金澤陸軍兵器支廠のすぐ隣にある「国立工芸館」にも行きました。木造の旧陸軍施設「旧陸軍第九師団司令部庁舎」(1898年建造、元は司令部執務室)と「旧陸軍金沢偕行社」(1909年建造、元は将校の社交場)を移築・活用しており、両方共に国の有形文化財に登録されています。
国立工芸館では「《十二の鷹》と明治の工芸」が特別展として開催されていました。明治時代の工芸家が時代の変化に立ち向かいながら作品を生み出してきたことが理解できる展示構成となっています。日本の明治時代の工芸品は世界にも影響を与え、コレクターたちに高値で取引されていたそうです。見ごたえのある工芸品が多かったです。
入場料
一般500円、大学生300円、高校生以下は無料
4、成巽閣(せいそんかく)
成巽閣は国立工芸館から徒歩3分ほどの場所にあります。成巽閣は1863年に藩主前田家の奥方のために兼六園に建てられました。大名正室の御殿としては、日本国内に唯一現存する建造物です。国の重要文化財です。内部の写真撮影は禁止されています。謁見の間の欄間の透かし彫りは見事でした。
入場料
一般・大学生700円、高中生300円、小学生250円
5、兼六園
成巽閣は兼六園の敷地内にありますが、入場料は別になっています。兼六園は水戸偕楽園(かいらくえん)、岡山後楽園(こうらくえん)とならぶ日本三名園の一つといわれています。金沢市内観光で最も有名な場所ではないでしょうか。
兼六園は加賀歴代藩主により長い年月をかけて造られてきた廻遊式の大名庭園です。国の特別名勝に指定されています。
入場料
大人(18歳以上)320円、小人(6~18歳未満)100円
6、金沢城公園
兼六園の中で昼食をとった後に、金沢城公園に行きました。金沢城公園は兼六園とお掘通りを挟んだ場所にあります。兼六園の桂坂料金所から石川橋を渡って石川門を通って公園内に入る方法が一番ラクなアクセス方法かと思います。
現在の金沢城には天守がありません。1602年の落雷により天守が焼失した後に再建されませんでした。
菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓は2001年に復元されました。この復元は1995年に金沢大学が城内から移転し、金沢城公園として整備することが決定したため行われたものです。菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓は外観もスマートで素晴らしいですが、内部の床もとても綺麗です。
2010年に復元された河北門も立派な門でした。河北門は金沢城の実質的な正門でした。
2015年に復元された橋爪門も重厚感ある素晴らしい門でした。二の丸の正門にあたり、城内で最も格式の高い門とされていました。
金沢城公園にある国の重要文化財は石川門、三十間長屋、鶴丸倉庫(つるまるそうこ)の3つの建物です。これら3つの建物は1881年の大火災で焼け残った建物です。
菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓・橋爪門の入館料
大人(18歳以上)320円、小人(6歳~18歳未満)100円
7、尾崎神社(おさきじんじゃ)
尾崎(おさき)神社は金沢城公園の黒門口から徒歩1分の場所にあります。国の重要文化財です。御祭神は天照大神、東照大神(徳川家康)、前田利常公(加賀藩三代藩主)です。神社の色合いがとてもいいと思います。
8、尾山神社
尾山神社は尾崎神社から徒歩5分程度の場所にあります。創建は1873年(明治6年)と新しい神社です。主祭神は前田利家と正妻まつです。私は主祭神が前田利家と正妻まつであることから江戸時代に創建した神社だと思っていました。
国の重要文化財である尾山神社の神門は和漢洋の三様式を混用した異色の門です。第三層は四面五彩のギヤマン張りで太陽光が当たると綺麗です。
9、長町武家屋敷跡
長町武家屋敷跡は尾山神社から徒歩5分ほどの場所にあります。趣のある街並みではありますが、狭いエリアなので、歩くだけなら10分程度で歩けると思います。金沢では昔から有名な観光スポットですが、期待しすぎるとがっかりするかもしれません。
10、金沢駅
長町武家屋敷跡から歩いて金沢駅に向かい、クラフトビールを飲みました。長町武家屋敷跡から金沢駅までは徒歩25分程度かかりました。バスでも行けます。
金沢駅の「もてなしドーム」と「鼓門」は2005年に完成しました。金沢は雨や雪が多いため『駅を降りた人に傘を差し出すおもてなしの心』をコンセプトに「もてなしドーム」が誕生しました。何度か金沢駅を訪問し、素晴らしいドームだとは思っていたのですが、傘を差し出すコンセプトだとは知りませんでした。
なお、金沢駅はアメリカの旅行雑誌「トラベル&レジャー」によって、世界で最も美しい駅14選の6位に選ばれています。私もとても美しい駅だと思います。この美しい駅の存在が多くの観光客を金沢に引きつける一因になっているのではないでしょうか。
(注:文中に掲載している交通機関の出発・到着時間や料金、入場料などはBLOG執筆時のものです。今後変更する可能性がありますので、旅行に行く際にご自身でご確認ください。)