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2月の日本旅程3日目(兵庫県、鳥取県)

2月の日本旅程3日目(兵庫県、鳥取県)

(2月25日 金曜日)

 

目次

1、酒垂神社(さかたるじんじゃ)

2、コウノトリの郷公園

3、豊岡市内散策

4、鳥取城跡・仁風閣

5、箕浦家武家門

6、鳥取東照宮

7、鳥取市歴史博物館

8、福田家住宅

 

1、酒垂神社(さかたるじんじゃ)

2月25日の朝に、タクシーで酒垂神社(さかたるじんじゃ)へ行きました。本当はバスでコウノトリの郷公園へ行きたかったのですが、バスに乗り遅れたので、仕方なく、タクシーでコウノトリの郷公園の先にある酒垂神社に行きました。しかし、このことが後述するようなラッキーな出来事に繋がりました。結果、オーライでした。

酒垂神社は名前の通り、酒に関係がある神社です。祭神は杜氏の祖神、酒造司の守護神である
酒美津男命と酒美津女命です。今回、私は行けませんでしたが、豊岡市には中嶋神社というお菓子の神様(田道間守、たじまもり)を祀る神社があり、全国の菓子業者から崇敬を受けていますう。中嶋神社の本殿は国の重要文化財です。

酒垂神社の本殿は1449年に完成しました。室町時代のデザインが貴重であることから、本殿は国の重要文化財に指定されています。ただし、覆屋に保護されていることや境内の雪が深く本殿に近づけなかったことから、本殿をじっくり見ることはできませんでした。

酒垂神社

酒垂神社

 

2、コウノトリの郷公園

酒垂神社から徒歩20分の場所にある「コウノトリの郷公園」へ歩いて向かっていると氷が張った田んぼに野生化したコウノトリを発見しました。警戒心が強い鳥と言われていますが、20-30メートルの距離まで近づいても飛び立たず、じっとしていました。しばらくじっとしていましたが、私がカメラを鞄にしまったとたんに、飛び立ったため、飛んでいる姿を撮影することができませんでした。

コウノトリ

先述のように、バスに乗り遅れたため、野生化したコウノトリを見ることができました。日本でも欧州でもコウノトリは幸せを運ぶ鳥と言われているので、朝からラッキーな出来事でした。

なお、コウノトリは国の特別天然記念物に指定されています。両翼を広げると2mにもなる大きな鳥です。

コウノトリは鶴と似ていますが、鶴はツル目、コウノトリはコウノトリ目と生物学上全く違う分類でコウノトリ目はペリカン目とのほうが近縁です。コウノトリと鶴の大きな違いはコウノトリは成長すると鳴かなくなりますが、鶴は大きな声で鳴くという点です。また、巣作りもコウノトリは木の上など高い所、鶴は地上に作るという大きな違いがあります。なお、鶴は地上を滑走して飛ぶため、木の上には止まりません。

「コウノトリの郷公園」は国の特別天然記念物コウノトリを保護増殖し、野生復帰を実践する研究機関として1999年に開園しました。園内の公開エリアでは飼育コウノトリを観察できます。飼育コウノトリは羽の一部(人間で言えば、髪の毛や爪のような箇所)を切られているので、飛んで逃げることはできません。しかし、羽は生えてくるので、定期的に羽を切る必要があるそうです。まさに、人間の髪の毛や爪と同じです。

コウノトリ

コウノトリ

コウノトリの郷公園で飼育し、野外に放ったコウノトリは2019年までに53羽となり、現在では兵庫県だけでなく、全国47都道府県へ飛来しています。

「コウノトリの郷公園」の入り口の郵便ポストはコウノトリが郵便ポストを挟み込むような形になっていました。

コウノトリの郷公園

 

3、豊岡市内散策

豊岡市は1925年(関東大震災の2年後)に、震度6の北但馬地震(北但大震災)に襲われ、死者428名、全壊1,733棟、半壊2,106棟の大被害となりました。その後、復興のため「復興建築」として多くの建屋を建築し、それらの建物が今でも残っています。

1927年に建てられた「豊岡市役所旧本庁舎(旧豊岡町役場)」は白い壁が綺麗な建物です。現在は豊岡市議会の議場および市民交流スペースとして使われています。

豊岡市役所旧本庁舎

「オーベルジュ豊岡1925」は1934年に「兵庫縣農工銀行豊岡支店」として建てられました。国の有形文化財です。「オーベルジュ豊岡1925」は北但大震災が起きた1925年が名前の由来です。

オーベルジュ豊岡1925

オーベルジュ豊岡1925

3軒連なる復興建築がサンストークアベニューにあります。震災復興建築を代表する建物のひとつです。

復興建築

他にも豊岡市内には様々な復興建築があるようです。今回は時間が無く、十分回れませんでしたが、また機会があればゆっくり豊岡市内を散策してみたいと思います。

 

4、鳥取城跡・仁風閣

昼食後、豊岡駅から鳥取駅へ向かいました。私が利用した鉄道は以下の通りです。

豊岡駅11:43発 特急こうのとり3号 城崎温泉駅11:52着

城崎温泉駅11:56発 山陰本線 鳥取行 鳥取駅13:54着 運賃合計2,710円

こうのとり3号

城崎温泉駅から鳥取駅までは平日かつ特急ではない普通列車にもかかわらず、結構混んでおり、座席は7割程度埋まっていました。途中、余部橋梁を越えてすぐにある餘部駅ではかなりの乗客が下車しました。余部橋梁は2代目となりましたが、現在でも余部橋梁の景色は観光客を惹きつけるようです。私も次回、餘部駅で下車して、景色を楽しみたいと思いました。

城崎温泉駅から鳥取駅までは雪景色となった田舎の風景を見ながら、楽しい旅行となりました。

山陰本線

鳥取駅に到着すると夏祭り「しゃんしゃん祭り」に使われる巨大な傘が展示されていました。ちなみに、鳥取駅は自動改札ではありませんでした。県庁所在地で自動改札が導入されていないのは鳥取駅以外に、山口駅、松山駅、徳島駅だけです。

しゃんしゃん祭り

鳥取駅に到着後、ホテルにチェックインし、鳥取城跡・仁風閣へバスで向かいました。私が利用したバスは以下の通りです。

鳥取駅14:10発 日ノ丸バス 砂丘会館行 西町14:17着 運賃170円

鳥取城跡は戦国時代の山城を起源にした城跡です。鳥取城の歴史の長さから、中世から近世、近代に至る多様な城の姿を見ることができます。そのため、鳥取城跡は「城郭の博物館」と呼ばれています。また、日本城郭協会により日本百名城に選定されています。

鳥取城は羽柴秀吉(豊臣秀吉)の兵糧攻めにより、多くの餓死者が出た悲劇の城でもあります。この兵糧攻めの際、城主であった吉川経家(きっかわ つねいえ)は切腹と引き換えに開城しました。鳥取城のすぐ近くには吉川経家の銅像があります。

鳥取城

吉川経家

「史跡鳥取城跡太閤ヶ平(たいこうがなる)」は国指定史跡となっています。

仁風閣」は城跡に建っている洋風建築で、国の重要文化財です。「仁風閣」は鳥取藩主池田家の別邸として1907年に建てられました。「仁風閣」は建築家片山東熊(かたやま とうくま)の設計です。片山東熊は現在の国宝である迎賓館赤坂離宮などを設計しました。「仁風閣」は白亜の木造瓦葺2階建てです。「螺旋階段」は支柱がありません。素晴らしい曲線美です。

仁風閣

仁風閣

仁風閣

なお、「仁風閣」の2階にある額は「仁風閣」と命名した東郷平八郎が書いたものです。

仁風閣

「仁風閣」の中には因幡国(現在の鳥取県東部)に古くから伝わる獅子舞に使われる麒麟獅子頭が展示されていました。1650年、初代鳥取藩主池田光仲が鳥取東照宮(樗谿神社、おうちだにじんじゃ)を建立した際、権現祭の神幸行列で行なわれたのが始まりと言われています。国の重要無形民俗文化財に指定されているとともに、「麒麟のまち」として日本遺産に認定されています。

仁風閣

入場料:大人150円

 

5、箕浦家武家門

箕浦家武家門は鳥取藩の上級武士であった箕浦家の長屋門です。「仁風閣」から「鳥取東照宮」までの間(仁風閣から徒歩10分程度)にあります。現在鳥取内に残る唯一の武家長屋門の遺構として貴重な事から鳥取市指定保護文化財に指定されています。

箕浦家武家門

 

6、鳥取東照宮

鳥取東照宮(樗谿神社、おうちだにじんじゃ)は1650年、初代鳥取藩主・池田光仲が日光東照宮の分霊として建立したものです。池田光仲は播磨姫路藩初代藩主・池田輝政の孫であり、徳川家康の曾孫です。箕浦家武家門から徒歩15分ほどの場所にあります。

鳥取東照宮の本殿・拝殿・幣殿・唐門の4棟の建造物は国の重要文化財です。私以外に誰もいない静かな境内で鳥取東照宮の歴史的な建造物を眺めることができたのは贅沢な時間でした。

鳥取東照宮

鳥取東照宮

鳥取東照宮

鳥取東照宮

7、鳥取市歴史博物館

鳥取東照宮からすぐの場所にある鳥取市歴史博物館では企画展「錦絵の世界Ⅱ」が開催されていました。入場無料で多くの錦絵が見れて得した気分になりました。

鳥取市歴史博物館

鳥取市歴史博物館

 

8、福田家住宅

鳥取市歴史博物館からバスで福田家住宅へ行きました。私が利用したバスは以下の通りです。

内吉方16:06発 日本交通 75津ノ井若葉台循環線 桜ヶ丘若葉台南一丁目行 海蔵寺16:20着 運賃250円

海蔵寺バス停から徒歩10分弱ですが、雪道で歩くのに苦労しました。

福田家は旧津ノ井村の大庄屋を20代も務めた旧家です。福田家住宅の建築時期は室町時代末期~江戸時代初期と推定され、鳥取県内最古の住宅建築です。国の重要文化財に指定されています。

福田家住宅

福田家住宅

鳥取駅までの帰りは福田家住宅から津ノ井駅まで25分程度歩き、JRで戻りました。

津ノ井駅17:04発 因美線 鳥取行 鳥取駅17:09着 運賃190円

 

 

(注:文中に掲載している交通機関の出発・到着時間や運賃、入場料、食事の料金などはBLOG執筆時のものです。今後変更する可能性がありますので、旅行に行く際にご自身でご確認ください。)

 

 

 

 

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